2014.7.13 谷川岳 一の倉沢南稜

2014/7/13
桜井(CL)、鈴木(SL)、前田、横井、斎藤、N  記 齊藤


博道さんにお誘いいただき、谷川デビューしてきました。
『行きは良い良い、帰りは怖い・・・』そんな一日になりました・・・。

前夜、新宿西口にて集合し、横井氏の車にて谷川岳ロープウェー駐車場にて仮眠。

3時半に起床し、4時、まだ暗い中駐車場を出発した。
まだ暗かったがヘッデンは点けずに歩く。
歩いているうちに明るくなってきた。

5時、一ノ倉沢出合駐車場到着。
天候は下り坂の予報だったが、この時点ではガスっておらず、岩場の全貌をのぞむことができた。

出合を出てからすぐに沢沿いの左岸を進み、途中から雪渓に乗る。
アイゼン、ストックは持ってこなかったため、冷や冷やしながらも固く締まった雪の上を慎重に進み、テールリッジに到着。
フィックス・ロープが張られており、岩が乾いていたため、あまり恐怖感は感じず登る。
ただし6月は週末毎に雨だったため、ほとんど山へ行かずに過ごしていた私は、大汗をかきながら南稜テラスに6時半到着。
先行に3人パーティが一組いたので、ゆっくり支度をしながら、腹ごしらえをする。
しかしここで博道さんが駐車場に雨具を忘れてきたことが判明・・・。
不安を残したまま、7時登攀開始。

1P目は博道さんリード。
博道さんが登り始めた後で、2人組の後続パーティーが南稜テラスに到着。
ほどなく私も登り出したため、お待たせすることはなかった。
スラブを登ってから、チムニーへ。
チムニーの登り出しが滑るので、少し思い切りが必要。
ちなみに私、チムニーに登り出して3Mくらいのところで回収したクイック・ドローを落とし、それを拾いに降り、もう一度登り返しました。

2P目は私、齊藤リード。
特に難しい箇所はなかったが、それでも冷や汗をかきつつ、何とかこなす。

3P目は草付きをコンテで。

4P目は博道さんリード。
ここでポツポツ来始めるが、本降りにはならず。

5P目は通称馬ノ背リッジ、私、齊藤リード。
高度感があり、結構もろい岩質。
中間支点の取り方が悪かったらしく、途中からロープが非常に重くなる。
このあたりで、先行パーティが6ルンゼを懸垂下降して行った。

6P目は博道さんリード。
馬ノ背リッジを抜け、核心のフェースを抜ければ広いテラスに出る。
ここが南稜ルートの終了点であり、9:15到着だった。

ここでロープをしまい、少し休憩をする。
このあたりから、またポツポツ降り始め、辺りがガスってきた。
国境稜線に向かうため烏帽子岩方面へ歩を進めたが、ガスが濃くなり、雨も本降りとなってきたため撤退を決定。
私、齊藤はそこで雨具を着用。
確かそれが10時頃だったと思う。
濡れた岩は予想以上に滑り、登ることはできても降りることはできない。
ロープを出して、南稜ルートの終了点まで戻る。

そこからすぐの6ルンゼより懸垂下降。
雨の中の懸垂下降は、とにかく滑った。
足を岩肌に突っ張るも、つるつる滑り、壁に何度もぶつかった。
途中何度か空中懸垂になる箇所あり。

50Mロープ2本を目一杯使って下降したため、雨に濡れて重みを増したロープは引いても引いても動かない・・・。
登るより何より、このロープを引くのにこの日一番力を使った気がする。

3~4ピッチ降りると草付きに出た。
博道さんが降りていって大分待っても音沙汰なしで、コールしても返事がない。
30分も待っただろうか?博道さんが登り返してきた!!
50Mロープいっぱい降りきったが、その先のルートが不明瞭とのこと。
一旦登り返しルートを確認しつつ、再度下降していった。
その後いくら待っても、コールしても返事がない。
ロープにテンションがかかっていないことを確認し、意を決して下降。
下降路は溝のようになっており、この時点で既に水が流れ、沢のような様相を呈していた。
どんどん降りていくと、ガスの中に博道さんの姿を確認できた。
そこからトラバースすると、南稜テラスに出た。
博道さんはここで、雨具代わりのビニールを着用。
これで大分楽になったとのこと。

ほっと一息吐くも、雨に濡れたテールリッジは行きと違いものすごく滑る・・・。
所々でロープを出しつつ、一時も気を抜けぬ下降が続いた。

雪渓まで無事たどり着くも、そこから先もこけつまろびつ這う這うの体で雪渓を下る。

何とか無事一ノ倉沢出合駐車場にたどり着いたのが、15:45。

ロープウェー駐車場に到着したのは、16:30頃でしょうか?
他のパーティの皆さんは既に到着されておりました。
お待たせしてしまい、申し訳ありませんでした。

計画では南稜から国境稜線を抜け、西黒尾根から下山の予定でしたが、とにかく南稜は終了点まで登ることができたので私としては満足でした。

今回は体力的にも技術的にも未熟な私を、博道さんにリードしていただきました。
本当にありがとうございました。

一日も早く一人前のクライマーになれるよう、日々努力していこうと思います。

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