タイ トンサイ・ライレイ、熱帯の石灰岩クライミング報告

2013/12/25-2014/1/1
待井、福田  記 待井


タイのクライミングは楽しかった。そして当然暑かった。

日中は軽く気温30度を越える当地では、日なたでのクライミングはほぼ不可能である。
日陰の岩場を追って、毎日登る場所を午前と午後で移動することとなった。

年末年始に往復を含めて8日間の日程を確保して、そのうち登れるのは6日間の予定だった。
そんなに何日も連続して厳しい登りができるものではないので、軽めのグレードのルートを中心に、お遊びでディープウォーターソロ(落ちると海に落下するやつです。実際は陽気な西洋人中心の飛び込み大会になっていました)も中日に入れておいた。
しかしディープウォーターソロツアーで出された水を飲んだのが多分原因で消化器系の体調を崩し、翌日は丸一日レストとなってしまった。

登ったルートは6a~6cくらいのもの(10b~11b)を20本程度。
ほとんどがうすかぶりから部分的にハング。マルチピッチのものもあった。
必要以上にでかいガバが続くものが多いので、人工壁が得意でスラブが苦手な人(私がそうです)には楽しいところである。
日本の石灰岩のようにうすっぺらなコルネや、痛いポケットを使うものもなく快適に力任せに登れる。
このためほとんどが一撃で登れた。

ところで、トンサイの海岸にあるライオンキングという人気ルートがある。
グレードは6c+(11c)。このルートはきれいなすっきりとした前傾フェースに巨大な耳型フレークが特徴の素敵なラインだ。
このルートだけは4回もトライしたのだが、結局、登れなかった。
腹痛のためということにしたいのであるが、次回行くことがあれば目標のルートのひとつにするということで。

それと、トンサイルーフという岩場がある。
砂浜のビーチに130°くらいの傾斜がある短めの岩場が連なっており、11の後半から13くらいまでのルートがびっしりと並んでいる。
すぐそばで水着の西洋人がのどかに寝転んでいたりする。
次回があれば、ここも徹底的に登ってみたいものだ。

ちなみに、ここではクライミングをして遊んでいるのは8割方が西洋人。
残りはアジア系で日本、韓国、中国人。当地の人はもっぱらボートの操縦や宿泊施設などで仕事をしている。
西洋人は半裸体で野獣のような肉体を誇示しているものがほとんどだが、クライミング能力を見ると見掛け倒しという人も多く、恐れる必要はない。

日本にいれば、修行のように寒い岩場で、冷たいカチに泣きながら過ごすところを、緊張感のない岩場でリゾート気分いっぱい、ガバガバハングで遊んで来られました。
やっぱりクライミングも少しは楽しみの部分もなくてはね。

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