二子山中央稜

2013/4/26
前田、横井  記 前田


初級プチアルパインルートとして知られている二子山中央稜。
私も2年前、会の先輩にお願いして来た初めてのマルチがここでした。

今回は横井さんの谷川デビューに向けての練習も兼ねて、ダブルロープのつるべで登り懸垂で下降する事にします。

アプローチ
国道299号沿いにある民宿「登人」を右折。
すぐに登山口があるがここではなく、しばらく走ってトンネルの先の方の登山口から入山する。
付近に分かりやすい駐車スペースがある。

クライミング
8:45 駐車場を出発
案内板がある股峠の道標を「坂本」に向かい、続いて「ローソク岩」を目指すとフリーの祠エリアにたどり着く。
威圧的にかぶった岩壁の前を通って奥にある山道に入り下る。
少し行くと右へ登って行く踏み跡があるのでそれを進むと取り付き目印の赤いドラム缶が現れる。
はずなんですが、実際は踏み跡を見落として直進してしまう。
そのうえ雨蓋に挟んであった1Lナルゲンがぼてっと落ちてごろごろっと15m滑落。
ロープを出して拾いにいく。見事回収。
っと、結局1時間かけて取り付きへ。道草がなければ20分。

到着して間もなく、メットをかぶった4人パーティがやって来る。
どうやらそちらも訓練山行のようで、確保支点とかコールのやりとりの確認をしています。
こちらは行きの車内で確認しました。

10:00 雲が邪魔して暗い空模様の下、登攀開始。

1P目 Ⅳ 25m
前田リード。
取り付きから見える残置スリングから右にトラバースしてテラス手前のビレー点まで。

2P目 Ⅳ 20m
横井リード。
ハンガーが打ってあるスラブのカンテを登り右に抜ける。
通り雨にぽつぽつされましたが順調。

3P目 Ⅴ 30m
前田リード。
クラックの核心ピッチ。
自分サイズのジャミングでは手足とも効きそうにないので、縦ホールドと右壁のスタンスを拾いながら振りを使って進む。
核心はレイバックで越えるらしいが、石灰岩に両足スメアが怖かったので、逆Y字向こう側の割れ目にガバッと左手を掛けて体を起こしてから抜けた。
ピカピカのハンガーボルトあり。
上部に入るとしばらくランニングがとれそうにないので始めにカムをセットする事に。
下部より少し寝ていて、探せばいろんなものがチラホラ付いているので慎重に登れば大丈夫。
もちろんA0,1しないように注意。
大テラスの木でビレイ点をとり、清掃車を迎える。

4P目 Ⅳ- 20m
横井リード。
いつの間にか雲が流れて散らばり太陽が照りだした。爽快です。
トポではジグザグの階段状ルートになっているけど、横井さんほぼ直上していきます。
聞けば「楽しいクライミングをしようとしたらこうなった。へへっ。」との事です。
頼もしいですね。

5P目 Ⅳ 25m
前田リード。
左にトラバース、凹角をひと越えして右、左でテラスに出る。

6P目 Ⅲ+ 30m
横井リード。
始めランナウト。
グレードは5.5となってあるが、ちゃんとしたクライムが楽しめる。
いろんなルートがあるみたいです。

201304_futago01

7P目 岩稜歩き
落石しないように気を付けながらガレた階段を登る。
ラペル用ハンガーを通り過ぎて西岳Ⅰ峰に出る。
ここは股峠からの一般登山道(上級コース)が岩稜に出る地点にもなっているため歩いて下山する事も出来る。
セカンドの引き上げはロープを巻き上げただけでデバイスは使いませんでした。
13時終了。

光度のついた空と両神山の陰を遠くに眺めながらひと休み。
眼下には原寸大ぐらいに小さくなったローソク岩を新緑が囲んでいて初夏の風景が展開されていた。
15時頃から天気が崩れる予報だったので、かりん糖でお茶をして20分後に早速懸垂開始。
クライミングシューズとギアを身に付けると交感神経がぐんっと元に戻る。
後続パーティーとの間隔が十分あったのであれこれ試しながらマイペースに下降する事に。
途中、末端をほどかないままロープを引いてしまい3メートルぐらいソロで登って結び目を捕まえる事態はあったが(6P目のテラスで比較的安全な場所でした。)、石灰岩ならではの凸凹なくぼみにロープの結節がはまってスタックする事もなく無事に取り付きまで戻ってこれた。

15時30分、懸垂終了。
冷たい風が強く吹き始めていたので寄り道無しで速やかに下山する事に。
シングルロープとプリクリ棒の用意はありましたがまた今度!

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