2006/10/15
本多、榎戸(チーム84) 本多 記
瑞牆に来るたびに、しゃもじのような変な形の小ヤスリ岩をみていつか登ってみたいとずっと思っていました。幸いパートナーにも恵まれ、登ることが出来ました。
小ヤスリ岩へのアプローチは十一面岩正面壁のケルンから明瞭な踏み跡をたどって 10分くらいです。取り付き付近は足場がよくありません。蒼天攀路以外にもショートやマルチのルートがあり、他の課題で遊ぶ予定だったのですが寝坊をしたのでこのルート1本にしぼりました。
1P目(5.10b) 榎戸リード
藪を少し登ってから浅いクラック沿いのフェースを登り、最後はスラブ。風化した花崗岩はやや脆くなっています。プロテクションはナチュラルです。
2P目(5.10a) 本多リード
立体的なチムニー気味のクラック。面白い。この辺から高度を感じられます。Tシャツに穴が開きました。プロテクションはナチュラルですが、チムニーの中にシンクラックがあるので、大きなキャメはなくても登れます。
3P目(5.12b) 榎戸・本多リード
フェースのボルトルート。最初は榎戸君がリードで登り始める。「怖い、怖い」を連発するのでビレー中は意味がわからなかった。でもこのあと「ボルトのルートでしょう?!」とチラッと思っていたことに海よりも深く反省をする。5ピン目まで行った所で榎戸君、ギブアップ。私がリードを交代する。カンテを回りこむ出だしのムーブは全くわからず、とりあえずフェースに出る。出てしまえば超私の芸風。よしきた!と思ったのもつかの間、5ピン目から先のボルト間隔の遠いこと遠いこと…。1度でもフォールしたら敗退すると宣言して何とか離陸。ムーブは1発解決だったものの、あまりの怖さにヌンチャクをかけてすぐにつかんでしまった。
終了点は小ヤスリ岩のてっぺん、平らで6畳くらいあった。青い空と瑞牆の岩々。核心ピッチは苦労したものの気分は最高でした。スケールが大きくてダイナミックなクライミングは本当に気持ちよかったです。3ピッチ目はいつか是非是RPしに行きたいと思います。