後立山不帰三峰A尾根・C尾根

2001/5/2~5
メンバー:桜井・羽場    羽場 記


5/2 出発~白馬村

午後10時過ぎ八王子集合、村上パーティー(村上さん、中島さん=白馬・鹿島)と、羽場車でいざ出発。とは言え、白馬組山口夫妻、星山さん、西山さん)との集合時間に遅れること約20。渋滞もあり、先が思いやられるスタートとなる…。
途上、便利な利器=携帯電話で、松元さんパーティー、山本夫妻パーティーの出発も確認、また、山口パーティーとも無事、双葉SAで合流。

5/3 唐松小屋まで

山口パーティーと連絡を取りつつ寝場所を探すが、暫し白馬村近辺を徘徊‥。ありました、ありました!信濃森上ステーション・ホテル!(手帳の快適な宿泊所欄に後日記入)快適な泊まり場であったものの、到着が午前3時で始発電車が6時過ぎでは、これからの山行を考えるとつらい!?(なんで、みんな早起きで、真面目なの。かまわず、寝ていたかったのに!)村上パーティーは始発電車で、早々と出発。〈寝ぼけ眼で「行ってらっしやい」)我々は、暫く後、ぐずぐずと準備をし、山口パーティーと朝飯を探しに出発。白馬駅前にて腹ごしらえ。7時30分頃、我々パーティーもいざ出陣。(でも、山口パーティーはその日、白馬尻泊なのに、1日どうやって過ごすのだろう。桜井さんと小生だったら、もう…潰れてしまうで‥‥‥。)
八方のゴンドラ乗場までの道は、相変わらずわかりにくい。(このインフラの悪さ、30年前とほとんど変わっていない。)安い駐車場を探して迷い、ゴンドラに乗ったのが、8時45分。乗口付近に雪はないものの、ゴンドラ・リフトを乗り継ぐうちに、徐々に雪も増え、2つ日のリフトを降りた頃には一面銀世界に変わっていた。昨日の下の雨がここでは新雪になっていたものの、この時季の雪で目に眩しい白でもなく、また、ガスっていたこともあり、さほどの快適さはない、残念。9時15分唐松岳頂上山荘目指し出発。
2時間ほどで丸山ケルン着。天気もよくなりそうでならず、かえって悪化しつつある。丸山ケルンを出ると、寝不足からか、桜井さんも小生も言葉なく、歩きながら寝てしまいそうになるものの、天気はいよいよ悪化し気持ちよく寝るどころではない。山荘テント場につく頃には、霧雨と風で、もうぐったり。13時過ぎ、テントに潜りこむものの、雨、風で体は濡れて寒かったものの、睡魔には勝てず、2人暫し惰眠を貧る。寒さの中やおら起きだし、男2人、酒を飲み暖まり、味気のない飯を食らい、暫し語らい、おやすみなさい。

5/4 不帰三峰 A尾根

5時30分起床。二人とも昨晩に引き続きジフィズの味気ない食事を摂り、6時30分行動開始。
唐松沢本谷を下降。先行パーティーあり。結構急な斜面で、転べば一挙に谷底の感じもしたためクライムダウン。天気もよく、雪も腐り出して歩きにくいこともあり、下降に1時間強、休憩も入れ、A尾根取り付き開始は8時となった。尚、先行パーティーはB尾根に入り、A尾根にトレースはない。
取り付きは60~70度程度の急な雪壁で結構しんど。やっとのことで雪壁を登り、ここでアンザイレン。ハーケンとブッシュを利用し、ビレイ点とし、桜井師匠(小生の都岳連の先生だったんです)リードによる登挙開始,出だしは、這松、潅木のある雪壁。それを超えP1に、それから雪稜を通過しP2へ、さらに雪稜、雪壁をクリアしP3基部へ、切れた雪稜を桜井師匠は楽に通過するものの、初めての羽場はおっかなびっくり、冷や汗、脂汗の連続。P3に取り付く前に一休み。
羽場はもう必死でついて行く状況で、喉が渇き雪を食べまくってきたが、ここで和製オレンジを食べちょっと落ち着く。二峰との間のaルンゼでは、雪庇が崩れ、雪塊が落ちている。くわばらくわばら。
P3は、いよいよ本ちやん初の人口登挙、やっと登れた!感じで、広い雪稜に出た時には一安心。でも、これが最後のピークかと念じていたが、やはりもう一つピークをこえなければならなかった。(ガックリ)最後は人口登撃と巻くコースがあると資料にはあったが、巻くコースは見当たらず、(小生嫌々)人口登攀に再トライ。桜井師匠は左側長い方を登ろうとするが、勘弁願い短いコース取りをお願いし、それでもへとへとでクリア!ちょうど午後1時A尾根ピークに立つ。もう、へとへと、くたくた、‥…、でも、達成感もあり、最高!唐松岳で、松元会長、山口さんパーティーと交信。山口パーティーは白馬主稜を早々と走破し、帰路の車に乗っていた。テントで一休みののち、例によって、宴会開始。酒も飲み干し、明日が心配。明日に備え、早めに就寝。

5/5 不帰三峰 C尾根 ~ 帰路

今日も5時30分起床。今日もお互い味気ない食事を摂り、6時30分出発。昨日と同じく、唐松沢木谷を下降。昨日の経験もあり、前向きでどんどん下降でき、雪も硬いうちに降りられた結果、30分で降りることができた。幸先良しと、一休み。トレースを辿り、C尾根に取り付くも、P1の岩壁にあるビレイ点からは、さすがの桜井師匠も登攀不可能と判断、別の取り付きを捜し、結局9時にP1・P2間のルンゼに取り付く。昨日のパーティーはここは回避したようだ。これがだめなら、唐松沢本谷を登りかえすこととしていたが、羽場は気温上昇による雪崩の恐怖が先立ち、しきりに弱音の声を吐き、桜井師匠ムットする!?結局、ランニングがほとんど取れないそのルンゼをアイスクライミングを交え突破。桜井師匠の技、粘りに脱帽。雪稜を超え広々としたP2のコルに出て、叫休み。 ここでも和製オレンジを。
昨日C尾根に取り付いたパーティーはP2のコル上に出る雪壁を登ったようで、コルからは、トレースがついていた。登撃としては、我がパーティーの方が面白いコースをとったようだ)
P3への雪壁登挙開始。この壁はかなり急で、バランスを崩すとたちまち滑落する角度で、慎重に登る。トレースがなければかなりいやらしい壁だ。壁の上部左側の最後に切り立ったところを越すと、核心部は終了。暫くして、C尾根ピークに立つ。11時完登の握手。桜井師匠が、B尾根もやるか聴いてきたが、楽しみは残すべく?、テントに帰ることとする。
当初、もう一泊の予定であったが、意外と早く登れたこと、更に、酒が一滴もなくなったこともあり、帰埼(二人とも埼玉県在)することとし、1時頃テント撤収、3時八方尾根ゴンドラ乗場近くの駐車場に着。桜井さん、お疲れ穣でした、且つ、有難うございました。(唐松小屋からは、スキーで降りることもでき、次にくる時は、スキーを担いで行こうと思う。)駐車場を出て、一風呂浴び、途中で紙トンカツ(ひどかった!もうあそこでは食わないぞ!)を食べ、不愉快な思いをして店を出てくると、タイミング良く、村上さんから電話があり、(運悪く?/良く!)近くの駅に居たことこら、ピックアップして、帰路につくこととなった。おかげで、村上パーティーの面白い話も聞くことができ、益々楽しい帰路となり、連休の山行を有意義に締めくくることができた。

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