八ヶ岳 中山尾根

1997/3/2
メンバー:常世田・伊平  伊平 記


一の倉沢一・二中間リッジの予定が、金曜日からの気温の上昇、土曜日には日本海からの低気圧と寒冷前線が通過、その後面には優勢な寒気団で日曜日は強い冬型という天気予報にビビッて、あっさり八ヶ岳に変更。
金曜夜発、午前1時30分、赤岳山荘に到着しそのまま車で仮眠。朝、目を覚ますと雨。また寝る。午後から小雪となったので行者小屋まで登り、午後3時天幕を張る。赤岳主稜予定の田島寛、相原パーティが先に天幕を張っていた。
日曜日、午前6時、行者小屋の天場を出発、晴天だが、かなり寒く風が強い。中山乗越から中山尾根の樹林帯をたどると、先行の1パーティがいた。
午前7時30分、伊平リードで下部岩壁に取り付く。昨日の悪天で岩はかなり雪をかぶっている、気温は-13℃で手が冷たい。
下部岩壁の1P目、右寄りから25mでバンドに出てボルト3本でビレー。2P目はビレー点すぐ脇の凹角を直上するが、7~8mほど上の岩壁の抜け口がスタンス、ホールドとも細かく微妙なバランスではい上がり、20mほど雪壁を登って潅木でビレーとなり下部岩壁終了。
岩まじりの雪稜を200mはどコンテで登って、上部岩壁基部に着く。先行パーティが取り付いているので、行動食を食べながらルートを観察する。
上部岩壁の1P目、本ルートの核心で正面やや右にハーケン2本のビレー点がある。常世田リードで取り付く。先行パーティは浅い凹角を10m程直上し左にトラバースして顕著な凹角に入るルートを取っていたが、ザイルが屈曲するので、我々は上部の顕著な凹角目指してフェースを直上したが、ホールドが細かく難しい。上部の顕著な凹角は抜け口がかぶっており、両サイドの岩に足を突っ張って苦しい体勢となって強引に乗り越すと、岩壁の上の雪壁に出て潅木でビレー。このピッチには沢山ピンがあった。
雪壁に出たとたん、飛ばされた雪や氷まじりの横なぐりの強風がすごい。さらにつるべで2ピッチ岩稜を登ってリッジを乗り越して裏側に入り、とさか状岩峰の基部に着く。ここからトラバースで縦走路に出ることも可能だが、時間もあったので、とさか状岩峰を登
ることとしハーケンのある凹角に取り付いたが、5mほど登ると後はただの雪壁で30mで終了。午前11時10分。
稜線上は、目も開けていられないような突風まじりの強風が吹いていたので、早々に地蔵尾根を下降、行者小屋者午前12時でした。

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