御坂 大幡川 四十八滝沢

1997/1/26
メンバー:山本裕・福地・伊平  伊平 記


新人も含めて、1日で手軽にアイスクライミングを楽しめるルートということで、山本さんに連れて行ってもらいました。車利用が圧倒的に便利です。
今回は土曜夜発で、中央高速を都留インターで降りて、出口を右に曲がってそのまま真直ぐ宝鉱山方面に向かう。大幡川沿いに走ると、町外れの佐川急使の集積センター先から林道となり雪道となる。山本さんの4WD+スタッドレスのカリブーは林道を快調に登って、三ツ峠北登山道の案内板のある登山口に到着、道路の広い所に天幕を張る。新宿から僅か1時間30分で到着。
日曜は晴、朝のんびりと準備をして7時30分出発。三ツ峠北登山道を45分程登るとガイドブックにある四十八滝沢を登山道が横切る取付き点に到着。朝の気温が-2℃とかなり暖かく、結氷状態を心配していたが、滝下はところどころ水流が出ており、氷の状態はあまり良くない。8時15分。
ガイドブックでの取付きの三段ノ滝より1つ下の、12mの幅の広い直瀑から取付く。ロープを結んで山本さんのリードで登る。途中ランナーはスクリュウー1本使用。下部は結構傾斜がありウォーミングアップにはちょうど良い。
ロープを引いたまま、三段ノ滝とその上の小さな滝をいくつか簡単に越して行くと、本ルート核心の25m大滝。真ん中に水流が出ているが、落ち口にシャンデリアの様な氷がかぶさり左右には充分氷がついていて、なかなかの迫力である。先行の3人パーティが水流右に取り付いていた。続いて山本さんが取り付き、スクリュウー2本と右の潅木からの残置シェリンゲでランナーをとりながら登る。コールが来て福地さんが取り付く。今日の福地さんはダブルチューブにアイス用アイゼンの完全武装!快適に登って行く。次に伊平。傾斜が強くなる上郡にやや緊張したが、氷の凹凸が結構あってスタンスとなり無事突破。
5~10mの滝や5m程だが完全に垂直な氷柱状など幾つか越え、3段20mの七福の滝も傾斜はあまり強くなく快適に登れ、ビギナーにとっては大変に楽しい遡行が続く。
上部は雪も多くなり、最後に15mの傾斜の強い滝を越えると、二股から源頭部となりアイスクライミングはここで終了。12時30分。
先行パーティはここから下降して行ったが「我々はアルパインクライマーなので稜線まで詰め上げる」という山本さんの言葉に一同うなずいて、本流の涸沢を忠実にラッセルする。ところがこれが結構曲者で、上部のクーロワール状の部分が、手掛かりのないスラブ状の岩に雪が乗っているだけの非常に不安定な急斜面で、ロープを出してなんとか突破し左の尾根に逃げる。尾根の樹林の中をなおもラッセルを続け、最後の滝から2時間で三ツ峠山頂の2本のマイクロウェーブ塔の中間の稜線に飛び出した。14時30分。
下降は、三ツ峠北登山道の標識に従って車をとめた林道まで1時間30分。
下部は楽しくアイスクライミング、上部は雪のルンゼのラッセルとアルパイン風で、お手軽に冬の山を楽しめた1日でした。

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