韓国雪岳山 アイスクライミングとトレッキング

997/2/13~16
メンバー:松元・山本裕・坂口・和智・小田桐・福地・常世田  松元 記


13日(木)
成田に8時に集合。小田桐が1時間も遅刻したため、朝食は食べ損なってしまった。定刻の10時に出発、12時ソウル着、国内線に乗り継ぎ3時半に草束空港に到着。タクシーでソラク洞に向かう。坂口が運転手に「小父さんメーター倒してないよ」と日本語でクレームを付ける。運転手の小父さんすかさず料金表を見せる(日本語が理解出来たのかな)。ソラク洞まで1台10,000ウォン(2で割り3倍し0を一つ取る。約1,500円)。
裕二郎に予約を頼んだコンドミニアムホテル、予約を聞いていないとのこと、裕二郎、英語と韓国語と日本語で何とかOK。1日7人で100,000ウォン×3日(15,000円×3日、一人にすれば1日2,150円である。部屋はバス・トイレ・キッチン・冷蔵庫・炊飯器・食器付きの2DK)。7時頃食事と明日の朝食と行動食の買いだしに出掛ける。
初日のため焼き肉パーティといく。腹一杯食って飲んで7人で、100,000ウォン(15,000円)

14日(金)
5時起きでトワンソンポッポに行く予定だったが、つい寝坊してしまった。結局8時出発。雪岳山の入口まで約30分、左手トワンソン渓谷の奥にトワンソンポッポの上部が、岩にダラッーとブル下がって見える。既に取り付いているパーティが見える。入山料1人2,000ウォン(300円)を払う。
ジェットコースターの線路の様な鉄の道を、周りの岩壁を見ながら、シェリンゲ見つけた、あすこなら登れる、あの岩壁はまだ未登だ、などと云いながらのんぴりと登って行く。
最初の15m坂口が、スクリュー2本打って登って行く。ロープを固定して2番手、小田桐がユマールで行くが、取り付きの氷が割れて滝つぼに、ボジャンまだユマールが張っていないため腰まで落ちてしまった。コンロを炊き何とか水を切り身支度をして線列に復帰する。
しばらく渓谷を登って行くと谷が狭まり、20m位の固定ロープがトワンソンの近くまで張ってある。11時頃トワンソンポッポに到着。遠目で見たり、写真で見るとたいして大きくないが、近よると流石に大迫カだ。既に上部に4人、下部に3人が取り付いていた。上部の120mは我々の実力ではとても無理、下部の50m位は何とか登れそうであるが、落氷がひどく(登れない理由ずけ)全員あまり登る気力が無いようだ。トワンソンを本気で登攀するには、取り付きに洞穴があり、ここでビバークするか、少し下で天幕を張るしかない。登攀が終って降りてきた韓国人に裕二郎が聞いた話しだと、彼らは12時間(BCからBCまで)かかったそうだ。
我々は隣の氷瀑に挑む(大げさ)、帰りは懸垂で降りたが、これといってたいしたこともなく、不完全燃焼だ。トワンソン渓谷の途中の稜線まで突き上げている、氷壁を登ったほうが満足行ったかも知れない。
本日は真剣に取り組んだものは、アイスクライミングで無く、坂口が落としたパイル捜しに1時間位も費やした事だ。今考えると(実は捜しながらも考えた)雪崩が起きても不思議で無い斜面を、ああ皆んなで掘じくりかえして、良く雪崩無かったものだ。
ホテルに帰えったのは、既に日が沈んだまっ時になってからだ。本日の夕食は海鮮チゲ85,000ウォン(12,750円)

15日(土)
本日は大青峰に行くことにした。6時半出発。7時入山口。ケーブルに乗っていきなり稜線に出ようと思ったが、ケーブルの始発が9時のため、チンブルドン渓谷を行くことにした。渓谷は雪で埋まり秋の紅葉の美しさとは、べつな美しさがある。鉄の階段、梯子を登りながら周りの岩壁。岩峰群を見ながら行く。3時間で障瀑山荘に付く。この小屋は2階建ての石作りであり、1階はオンドルが付いていて、小屋番は通年常駐している。
ここから稜線までは急登だ、バテバテの1時間半だった。稜線に出ると、右に恐竜尾根、左に瀧牙尾根が見え出す。この瀧牙尾根を登れば大半の尾根は登った事になる。
稜線の小屋から鉄の階段のためアイゼン脱ぐ。大青峰まで結構な距離である。私は大青峰に5~6回登っているので、いまさら一生懸命登る事も気も無く、線列より離脱する。6人は小青峰の手前の峰より時間切れのため戻ってきた。
稜線の小屋には、若い男女が2~30人にぎやかに集まっていた。日本で云うハイカーだ、スニーカーにナップザック、肩からのバック、ひどいのは紙袋をブル下けている。気の聞いたのはカニのアイゼンをはいている。行き交う登山者も大半は、この格好だ。我々はどうだろうか。12本アイゼンにプラスチィックブーツ、ロングスパッツにオーバーズボンと冬山完全装備だ。ニンニクとキムチの賜物か。
何時もソウルのキンポ空港に降り立つと、骨の髄まで寒さが感じられる。ところが雪岳山に行くと何故か暖かい。たまたま暖かい時にぶつかったのだ程度にしか考えていなかったが、最近疑問として心に残る様になった。だが今回やっとこの疑問が解決出来た。雪岳山は海のすぐ近くにあり日本海の影響を受けて暖かいのだ。冬でも日本の春山の装備で十分だ。
途中の茶店でマッカリとキムチで乾杯。
公園入口までバスにのる。7人で12,000ウォン何故か運転手の胸のポケットに入る。

16日(日)
帰国日、7時タクシーを2台よぶ。空港まで1台15,000ウォン呼んだためか、5,000ウォン高い。
キンポ空港では3時間の時間がある。坂口、和智、小田桐、福地の4人はソウルに買物に。そして1時のJALにて日本に。
私は嵓のメンバーで韓国に行ったのは、今回で4回目である。第1回は、14年前嵓創立の夏合宿で、2回目は10年前の10月宇賀田、川崎で恐竜尾根を、3日回目は昨年の10月字賀田、山本裕とそして今回。驚いた事に字賀田とは3回も行っているのだ。
今回は全員不完全燃焼だった様だ。だが嵓のメンバー7人も参加したのはうれしかった。今年の秋にインスポン。ウルサンロックのルート開拓に合宿を組みたいものだ。ヒマラヤは今は無理としても、せめて韓国の岩場に、登高会嵓のルートを作りたい。
私も今年中に2回は行きたい。そうすると複数の倍になりそうだ。

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