悪天候の時は八ケ岳へ 日ノ岳稜

1997/2/23~24
メンバー:鈴木直・伊平・宮城  宮城 記


谷川から転身してきた。
前日は大同心南稜~ドームを登り、本日は日ノ岳稜へ。
実はこの稜、我が会では未踏(おおげさか!)らしいのでとても楽しみにしていたのだ。ちなみに日ノ岳稜とは中山尾根のすぐ左にある稜のことである。
取り付きは北沢をつめ、日ノ岳ルンゼと鉾岳ルンゼの間にそれはある。稜に取り付く人間はマレらしくここまで最大腰までのラッセルを強いられた。急な雪面を登り、第一岩壁(仮称)に着く。ここでギアを装着し、1P目は直さんリード。フェースを5M直上後右ト
ラバースし雪壁を直上。1カ所Ⅳ-の部分があり緊張する。ビレイ点はブーツアックスビレイとラッキー製のマイクロピトンを1本叩く。がさすが韓国製、数発叩いただけでヒビが入りリングが取れて回収不能になってしまった。やはり韓国の陰謀なのか!危うし、日本国。2P目も直さんリード。
ランナウトする。ランニングは潅木にて 1カ所Ⅳのグレード。右上、左上する為ロープの流れに注意。3P目、ビレイ点が安定していないので伊平、宮城がそのまま登る。ぶっとい木でビレイ。4P目、安定した雪稜に出たので伊平さんにバトンタッチ。快適な雪壁と思いきや実は終始膝上のラッセル。大変助かりました。
5P目、それならはコンテで行ってしまえということで進む。もし落ちたらピンチだろう。6P目、上部岩壁の始まり。宮城リードで行かせてもらう。出だしがイヤらしくヒールフック気味で登る。連続3本残置があるがそこより上は皆無でリスもなく細枝と岩角を利用する。25M程で一息入れられるテラスに着く。本当はもっとロープを延ばしたいが先が見えないため、枯れた根っこと浅い岩角でビレイ。7P目続いて宮城リード。心細いビレイ点ではあるが意を決して進む。6~7M階段状を登るとそこにはピトンが3~4本ありどうやら正規のビレイ点らしい。分散加重でランニングをとりガバホールドの続くフェースを登る。残置多し。8、9P目、岩壁部は終了し単純な両足で歩けるリッジになったが慎重を重ね宮城リードで登る。9P目終了点でロープをとる。10P目、急な草付きをノーロープでジグザグに歩く。落ちたら死ぬので注意しよう。約1P分で日ノ岳ピークに到着。西面のリッジルートの中では1、2を争う好ルートだ。

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