今年もやっぱり錫杖岳で決まり!

1996/8/18~21
メンバー:宮城・他1名 宮城 記


昨年のあの錫杖がやっばり忘れられず、今年もまた釆てしまった。そしてモットーは前回と同じく、「素晴らしい山行を‥。」

◎Part1...左方カンテ

8/17、PM23:00過ぎ、我が家を出先。中央道は比較的すいており、AM5:00頃槍見温泉下の無料駐車場着。AM7:00まで仮眠をとり。AM8:00錫杖に向けて出先。アプローチがメチャ楽なので、4Lビールを忘れてはいけない。途中、下山してきたパーティによると我々はどうやら貸し切りらしい。やったぜ-!
AM10:00前、B.C着。テントを張ったりと適当に用意し、基部に向けて出先。岩小屋ノートを見たりしながらゆっくり歩き1時間小で到着。なんて薫噂らしいのか!
さて本日、初日も咋年同様、左方カンテから攻めてやろう。酒井さんにとって初の山域で少々緊張しているよう。12:00、START。

1P目、宮城リード: 昨年登ったただのガレルンゼを少々登り、左のリッジに出る。大木でビレイ。
2P目、酒井リード: ガレルンゼをトラパースし、凹角を登る。B.Pはたくさんあるので不安無し。
3P目、宮城リード: トポでいうⅤ、A1のピッチ。昨年はAOであったが、フリー超える。大ガバが続き、素晴らしいピッチだ。右上し一段上がった台座でビレイ。
4P目、酒井リード: ザックを背負って越えるにはキツイ凹角(チムニー)を登る。バック、アンドフットを活かせるだろう。
5P目、宮城リード: 出だしからボルトラダーのフェースを登る。カチホールドが決まりとても快適だ。カンテに出て、洞穴横のレッジでビレイ。なお、上部カンテは少々ランナウトするので注意。
6P目、酒井リード: 大テラスまでの10mを行く。非常に安定しているのでNOROPEでも可能だが落ちたら助からないのでそのつもりで...。
7P目、宮城リード: 核心のオフウィズスだ。Ⅴ+程度だがやっぱり悪い。立ち木に乗ってバック・アンド・フットでずり上がり、ジャミングの登場だ。窮屈なシューズでのそれはもう女王様にい、じめられている様で、いやいやカイカ~ン、快感。最後のスメアもなかなか泣かせてくれるぜーっ。
8P目、宮城リード: 叩くとスコン、スコンという。そうフレーク状フェースだ。右上してかん木帯に入った所で終了。(PM16:30)

※下件は同ルートをアブザイレン。ギアは一般的なもの。使用後は取り付きの広場にデポ。左方カンテはオールフリーの素晴らしいルートだ。

◎Part2...1ルンゼ

8/19、AM7:00起床今年は昨年以上に水が豊富な為(クリヤ谷、錫杖沢共に)朝食は山菜ざるそは、最高ですがな!ゆっくり出先し、AM9:30、START。

1P目、宮城リード: 垂直のフェースである。慣れぬ体には悪いの一言。が乾いたカチホールドの続くこのフェースは、1ルンゼのルート中で最も快適で最高のフリーピッチと思う。40m弱でピナクルテラスに着く。ここにこの頃得意のボルトを1本埋めてきた。
2P目、宮城リード: 小ハングからスラブの10mのピッチ。出だしでキャメロット#0.75を決め、豪快に越す。ここはピンが悪いのでAOで越す人は注意。
3P目、酒井リード: スラブ~ガレルンゼ。出だしがちょっとイヤらしく踏ん張りたいところ。
4P目、宮城リード: ただのルンゼ。
(以下全て宮城リード)
5P目、宮城リード: カンテを回り込んでスラブを登り立派なテラスでビレイ。
6P目、  〃  : 凹角状を登る。傾斜がキツイ為、意外に悪い。南稜テラスに似た大テラスでビレイ。
7P目、  〃  : 5mのシンクラックからハングを越す。少々フリーで登り、ハングをエイダーで左から抜ける。
8P目、  〃  : 簡単なフェース。
9P目、  〃  : 大ガバのチムニーから横断バンドへ。(PM16:00終了)

※下降は同ルートをアブザイレン。
そしてこの晩、素晴らしいたき火をした。‥・。とうもろこしやウインナーを焼いたりして。もちろんビ-ルもたらふく飲んで!

◎Part3...3ルンゼ

8/20、AM7:00起床。朝食はラーメン。毎日同じアプローチを登り、本日のルートは昨年松野さんたちが登って楽しそうだった3ルンゼに決定。AM10:00、START。

1P目、宮城リード:
F1はルンゼ登攀。C.Sを超える所は慎重に。そしてピトンのチェックも忘れずに。
2P目、酒井リード: F2は所々傾斜のきついカンテを左から超す。
3P目、宮城リード: F3は左壁のフェース~タラックを登る。これがⅣ+?いやいやⅤ以上は感じたよ。
4P目、酒井リード: 昨年登った松野さんの記録による「ビックリピッチ」である。この内容は松野さんが秘めたようにやはりここでも内緒にしておこう。
5P目、宮城リード: 濡れている右壁を1ポイントのA0で登り、C.Sを越える核心のピッチ。ピンはばっちりだが、いや~悪いよ。
6P目、宮城リード: 6P目、宮城リード:ルートは3通り選べるが、我々はエイダーを持参していなかったので結局と~ても緊張しながらC.Sを豪快に超えるルートを選んだのである。ここは落ちたらヤバイので気合いを入れて取り付かれたい。
7P目、酒井リード: 簡単な草付き。通常はノーロープだろうが、念の為アンザイレンし50mいっぱいでコルに着く。(終了PM13:00。)

※終了点のコルからロープー本で裏側の沢に下り、後は50mいっぱいのアプザイレンを2回。(通常は25mx3回か?)そこから15分程でクリヤ谷に出る。
そこからB.Cまで登山道を10分程度。

●最後に今年もやっはり錫杖岳に来てしまった。だって素晴らしいのだから・‥。東京から車で5~6時間だしね!そして今回は2回目という事でゆとりあるクライミングができた。他のルート観察、そして新ルート観察・‥。等々。いやいや最高の山行でありました。
なお、左方カンテ、1ルンゼ、3ルンゼについて更に詳しく知りたい人は会報、114or115を読んでいただきたい。松野さん、宮城が1995年度、錫杖岳について書いてある。

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