明星山P6南壁は岩雪崩にご注意を!

1996/10/29~31
メンバー:宮城・他2名 宮城 記


奥鐘山西壁の予定がいろいろあって明星山南壁に変更になった。まあどっちの壁でも初めてだからどうでもいいのだが・‥・‥。
10/28、急行能登号で上野を出発。
29、糸魚川下車。後セブンイレブンで莫大な量のビールを買い(その他の酒はめちゃくちゃいっぱい東京で購入済)タクシーで明星山南壁前の展望台まで(約¥5500)。しかしあいにくの雨の為、停滞。午後になりB.Cを少し先の駐車場に移動。酒を飲みながら過ごす。夜は素晴らしいたき火を行なった。
30、快晴。この日は「クィーンズウェイ」 落石が多いと聞く南壁。気合いを入れて取りかかろう。
B.C~壁のアプローチは10分弱ととても楽チン。
AM7:50、START。以下は全て宮城リード。
1P目:ピンの少ないフェースを15m程左上。残置ピン2本とボルト1本のある安定したレッジでビレイ。
2P目:かぶったクラックからハングを越す豪快なピッチ。下部岩壁の核心部だ。残置は比較的あるが、自分でカム類・ナッツ類を決めた方が安心できる。グレードはトポどうり5.9程度。チップの見えたボルト2本でビレイする為、ピトン等で補強しよう。なお途中マニフェストと分かれるのでこちらも注意しよう。
3P目:左のかぶった凹角、から左上する草付きバンドに出てスラブ状フェースを直上。この時P6フランケを上部に持つ右ルンゼから過去に起きた穂高・屏風岩1ルンゼの岩雪崩をおもわせるようなそれが爆音と共に落ちてきたのだ。1分以上はあったろうか。我々に影響は無かったのだが、砂ぼこり等で対岸にある林道を走っているトラック等が止まってしまう始末であった。休日であったら間違いなくたくさんの死傷者が出たことであろう。それだけ凄かったのさ。あの笹原さんでさえ「あんなの見たのは初めてですがな。」と言うくらいなのだから・‥・。ちなみに酒井さんは「飛行機が墜落して、明星山が噴火したのかと思ったですがな。」後で工事現場のおっちゃんが「大丈夫だったか?オレもあんなの見たのは初めてだがな!」と言っていた。
さてルートに戻ると簡単なスラブ状フェースを登り浮き石の多いレッジに着く。安定しているがくれぐれも落石には注意したい。ここにはなぜかロープが1本FIXされていた。
4P目:ピンははとんどないが快適なⅣ+を味わえるピッチ。ルート・ファインデイングに注意。(なおオラっちは枯木テラスまで直上してしまった為、後半15m以上ランナウトしてしまった。Ⅴ+は感じたぜい。)
5P目:ビレイ点が安定しているため、豪快なムーブで遊べる。ただしピンがほとんど無いので恐い。出だしのホールドがチョット遠い。
6P目:30m程ランナウト。がムーブはⅡ+程度。ここで2回目の落石の洗礼を安けた。B.Pが乏しい。
7P目:頭上のハングを右から逃げて、スラブに入る。イヤらしいムーブであるゾ。
8P目:中央バンドに入り、ガラ場をトラバース。浮き石が無数に乗っているので落石に注意。
9P目:ピンの全くない垂直のフェース。がガバホールドの連続で気持ちが良い。しかし時間切れでしかたなく同ルートを下降。なお、下降の際落石に注意。

※翌日は左岩稜を登るが途中降雨の為、3P終了後、1Pの懸垂下降で取り付きへ。同ルートは素晴らしいクラッシックルートで次回には必ず完登したい1本だ。
我々のクラブでは明星山南壁は入山しにくい山のようであるが、とんでもない。マイカーだったら4時間程で可能だし、電車でも比較的入りやすいし、アプローチも10分程。そしてなによりも11月中句まで登挙OKというのは大変魅力だ。さあ、みんな、登ってやろうという気持ちは起こったろうか?

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