谷川岳一ノ倉沢南稜

1996/7/21
メンバー:小田桐・山本(武)・相原  相原 記


早起きした甲斐があって、南稜テラスに一番に着くことができた。のんびりと準備して登り始める。ほとんど1ピッチごとにトップを交代し、ザイルを組み替えていたので時間がかかった。
草付帯の択のピッチを僕がリードしたのだが、本来ピッチを切るべきテラスの一段下のテラスでピッチを切ってしまった。それを機に、ピッタリと後を登っていた後続パーティーに先行してもらった。その後、僕達も上のテラスまで登り、次は小田桐さんがリードで登っていった。ところが、「あと10m」「あと5m」と、しきりにコールしてもザイルはどんどん伸びて、ザイルいっぱいになってしまった。
小田桐さんは、「あと1~2m伸びない?」と言うので、山本さんと不思議に思いながらセルフビレーの位置を変えたりして、何とかザイルが伸びるように工夫した。
後で聞くと、小田桐さんは最初、6ルンゼ側の残置ハーケンに導かれて登り、それから正しいルートを見つけて右側に回り込んだためザイルがたりなくなったらしい。ようやく「ビレー解除」のコールがあり、僕がセカンドで登っていくと、途中のテラスでビレーしていた先行パーティーの人が「これ、おたくのです」と、ヌンチャクを手渡してくれた。ザイルの流れが悪くなっている部分のヌンチヤクを外し
てくれたそうだ。
その次が最終ピッチで、取り付きから約3時間かかって終了点に着いた。今回始めて新人同士でザイルを組み、いろいろ経験したが、特にルートファイングの大切さを痛感した。つるべでスムーズに登れるようになるように、経験を積みたいと思いました。

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