一ノ倉沢・ダイレクトカンテ

1994/7/24
メンバー:木元・平舘  平舘 記


台風だと恐れていたので、天気がよくてラッキーなはずなのに、暑い暑いと贅沢を言いながら、山本さんと村上さんと別れ、アンザイレンテラスヘ。7時半頃。木元さんがうれしそうだ。彼は山にいくといつもうれしそうだ。「平舘さん緊張してませんね」と不思議そうに言う。ずっときてみたかったので頑張ろうと思っているだけです。私のザイルがオニューなので念入りにほどきはじめる。やっとスタンパイ。とりつきまで懸垂下降する。
1ピッチ自、木元さんが行く。8時頃。右手のほうへ進んでいった木元さん、なんか立ち止まっている。少しして「わー!」という声。「へびだ!」また遭遇してしまったらしい。大きな青大将だそうだ。どうこたえて良いのかわからない。何とか通過したらしく、左にまわりこんで見えなくなったころピレイ解除の声。たどっていくけど蛇は私が嫌いらしく出てこない。 木元さんは蛇にまいったよう。今年
はずいぶん蛇をみているとのこと。
2ピッチ目はきびしいですよといって水をすすめてくれた。感謝。2年前にきた木元さんの適切なルートの説明を聞きスタート。
ハングはいいのだが、どうも横への移動がちょっとためらわれてしまう。そして、一年ぶりの衝立はやっぱりピンが悪い。やっとの思いで立ち上がってかけようとしてピンをみるとあまりの悪さに考えてしまう。残置のシュリングまでミシミシ。こんなときの踏ん切りがすぐつかないのが悔しい。ゲロゲロ何これ!と独り言を言っているうちにまわりこんでビレイ点。木元さんが暑い暑いとぽやきながら淡々と登ってきた。
3ピッチ目は左上して右へ回ったところまで。 木元さんはリードできれいにランニングをとっていく。やっぱりうれしそうに「眺めがいいな」と途中でふりむく。程なくコール。続いていくと、噂のアブミビレイ点。
4ピッチ目は悪いし、途中でピンがなくなりますけど頑張ってくださいといわれスタート。11時20分項。でも、確かにピンは離れているけど適度にある。乾いているせいか、思ったより快適。終了点の木が見えるとまだまだ終っていないのに、うれしくなる。木にセルフをとって木元さんに声をかける。木元さんがくるとそのまま北稜へ。そこではブッシュ山の会のパワフルなパーティが下降中。お昼ご飯しながら下降。
超早く帰りついた山本さんたちの待つ一ノ倉沢の出合までてくてく。

今度はどこいこうかな? さっきまでは、あのドキドキしながらアブミに足を乗せた気持ちの疲れで、げんなり気味だったくせにルンルンしているお調子者のわたしでした。いきたいといったらふたつ返事でOKしてくれた本元さんありがとうございました。

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