一ノ倉沢 3ルンゼ

1994/8/6
メンバー:本元・山本  山本 記


最近、一ノ倉通いが続いている。今日はうちの会でなぜか敬遠されている3ルンゼに行く事にした。
昔、松元さんや字賀田さんが3ルンゼとりついたが、ルートの途中で突然の豪雨にみまわれて、本谷を腰まで水に浸かりながら渡渉して撤退したときいている。
今日は天気がいいけれども突然豪雨になったりして、、出合い付近の雪渓はすっかり落ちていて、本谷の河原に出てから左岸の踏み跡をたどり衝立前沢の出合いから雪渓に降りてテールリッジに取り付いた。(このルートを行くのは初めてだった)
小林君と宮城君が中央稜に取り付くのを見送ってさらに奥に進む。南稜テラスから先は木元さんも初めてだそうで、私も2ルンゼで落ちて以来で妙に緊張する。
4ルンゼに取り付く。3級だがノンザイルなので意外とこわい。途中で飛行機の爆音がするな、と思ったら ゴーー、プウーンと頭上を飛んでいった落石だった。なんか奥壁とは雰囲気が違う。いやだなー。
4ルンゼのF1はルンゼの左壁にピンとAOシェリンゲがかかっているがかぶっていて登りにくい。木元さんにもっと左手前から巻いてもらってF1上に抜けたがどうみても3級ではない。
こっから上も3級が4級、4級が5級だったりして、、しかもピンが少なかったりして、、3ルンゼに取り付く。
しかしルートは心配する事はなくてF2もF3もピンがたくさんあって、カッチリしたホールドでしかも眺めが良くてとても気持ちがよかった。
問題はそこから上で、易しいけれどピンがほとんどない。ビレイ点も見つからくなってきたので途中でザイルをしまってルートを最後まで行く。尾根に出ると広いテラスになっていて、そこでしばらく休む。
とにかく景色がいいので私の写ルンですと木元さんの一眼レフでパチパチ写真をとる。
さて国境稜線まで30~50分のしっかりした踏み跡をたどって帰ろうと思ったが、それっぼいのがない。直上するのだろうと思うが上の方が立っていて苦労しそうだ。
ついつい左寄りの傾斜の緩い方へ進んで行くとそのうち薮につかまって体を引き上げるようになり、ついに足下がスパっと切れおちているようなところを笹薮AOでトラパースするような羽目になったり、上部では這松をひたすら薮こぎして進み、2時間近くかかってやっと国境稜線の縦走路に出る。
今から思うとこれが藪こぎのはじまりで、最近も木元さんと沢で悪い藪こぎばかりしている。

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