湯檜曽本谷

1993/8/21~22
メンバー:山本・江本・村上  山本 記


前日に川沿いの駐車場で幕営する。駐車場までの土合-蓬峠の道は、4駆車でなければかなり悪い道のようだ。(道の真ん中に岩がボコボコ出てる)
6時起床、支度をしている間に地下足袋姿もりりしい10-12人くらいのパーティーに先を行かれる。6時50分出発。蓬峠行きの小道を小一時間ほど歩き、枝沢から本谷の遡行開始点の川原に出る。(8時)すぐに川幅が狭まり、右に折れると早くも本格的な沢の雰囲気になる。
途中はゴルジュ状になったり、ナメ状の岩肌を進んだり、まだ沢筋に頑張っている雪渓を巻いたり、小滝をよじ登ったりと、沢の色々な様相が小気味よいテンポで次々と現われてくる。途中の流れの静かなゴルジュでは江本さんが、「向こうでカメラをもって待っているから後から一人ずつ泳いできな」といって泳ぎだした。そこは小さな明るいゴルジュで、胸くらいまでで足がつく20メートルプールという感じのところで、思わず嬉しくなってしまう。
十字峡を過ぎてからは滝が多くなり、数本を除けばほとんど直登できる。
中でも後半に出てきた幅広い滝は左が登れそうだが滝壷をおよいでの取り付きが悪く、右の巻はヌメヌメの凹角でいやらしく、どうしようか迷っていたところ江本さんが右壁から流水の下をくぐって左上にトラバースして二人を驚かした。一見ヤバそうな所も行ってみると意外と楽だったりするのが多く、リラックスして行けるところがまた嬉しい。
朝方は途中晴れ間の見えるようなかんじだったのが薄曇りにかわり、とうとう雨が降り出した頃に今日の天場につく。(1時30分)
テントを張っていっぱい飲んでいたが、まだまだ時間が早いので川原に出て、小雨の中で焚火をする。江本さんがガムテープを火種にして密集させた小枝に火を付け、だんだん大きい木に火を付けていく。ずいぶん長い間焚火をして後続パーティーを待っていたがなかなか来ない。夕方頃、新来のパーティー(12人位)が天場に到着したので、私達の後ろにいたパーティーの行方を聞いてみると、途中に滝で事故があり、一人が腕を骨折したとのことだった。
翌日起床5時。天場をでてからも小滝がしばらく続き、そのうち見通しのいい笹原の斜面になり、沢のなごりの細道をたどるようになる。丹沢などと違って詰めは明るく開けた感じで気持ちがいい。抜けるまでに時間がかかると思ったが朝日岳到着が7時。
頂上二は濡れたなりではかなり寒かったが、やがて日が出てきて見晴らしの良い稜線をたどりながら、日光連山や谷川の山々、一の倉沢などを眺めながら土合に向かう。(下山12時)
今回は小雨模様の天気で、時々晴れ間が見えるというまあまあの空模様だったが、それでも楽しい遡行になったので、快晴の時に行けばそれこそすばらしいものになると思う。

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