八ヶ岳裏同心ルンゼ・横岳大同心右フェイス

1993/12./4~6
メンバー:Solo  佐藤(寿) 記


12/4 赤岳鉱泉に着いたのが10時半ごろ。泊り道具を持ってアプローチするのは久しぶりでこたえた。さらにその途中、白くなった壁を見たこともあって、今日はアイスクライミングだけにする。
12時を過ぎてようヤく裏同心ルンゼに向かう。F1のあたりで新しいアックスを試してみる。氷の状態はあまりよくはないが、裏同心ルンゼは狭いため、ジョウゴ沢などに比べ、いくらか早い時期から登れるということだ。
適当な間隔で現れる滝を登っていくと大同心の基部だ。そばで見てもやはり白い。明日はとりあえず取付までは来ることにして、大同心稜を下った。
12/5 昨夜は星が見えなかったが、今朝は快晴。風もほとんどない。大同心稜を登りつめ、突きあたりが取付だ。残置ピトンが1本しかないので、アングルとストッパーで補強する(キヤメロット#3が使えると思う)。準備に手間取り、登りだすのは8時近くになった。
凹角を進み突き当たったら、左へ出て、その上を右にトラバース。そこにビレイポイントがある(このあたりルート図とは少し違うが)。懸垂をすると取付が真下にあることがわかる。
2Pめ、適当こ上っていくとそのうち左側にテラスが出てくる。残置は少なく、しかも効いていないので、岩を利用する。ここも1Pめの終了点のほは真上にあたる。
3Pめは緩い斜面を左上していく。途中、左にチムニー、右にスラブ状とわかれるが、どちらでも行ける。50mほほいっぱいでドームの肩に出る(ルート図では3・4Pとなる)。なお2・3Pでは、ところどころアックスが使えた。
ここに来るまでにかなり時間がかかってしまったが、この先は(先行パーティにより)除雪済みでもあり、天侯もよいので、登攀を続けることにする。
ボルトが2本増えているドーム。アブミの最上段にのることはないだろう。16時30分をまわった頃に終了した。
ひと休みして道具をかたづけ、のろのろと硫黄岳回りで赤岳鉱泉に戻った。夜の9時になってしまった。
なお、登攀の際の確保にはシャントを使い、全ピッチともアッセンダーによる登り返しをした。ロープは10.5mm(メイン)と9mm(下降用)の2本(両方とも50m長)を使用。
12/6 7時過ぎまで寝ていた。のんぴりと人気のない道を美濃戸に向かって下った。

※ 文中のルート図とは「冬期クライミング」(白山書房)に掲載されているものです。

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