玄倉川 モチコシ沢

1993/7/10
メンバー:字賀田・遠藤・成田・江本・山本  山本 記


前夜に車で玄倉川沿いの林道の途中にある広場で幕営する。7月-9月の玄倉-ユーシンロッジ間の林道は車両規制があり、秦野警察の通行証明が必要だという話(ロッジの人)だったが、走る車をさえぎるものは、たまに姿を見せる鹿くらいなもので、あくまで自主親制ということらしい。夜の天気は小雨がパラついたていど。
翌朝は曇りだったが雲が薄そうだ。事が二台あるので一台をユーシンロッジの駐車場に、もう一台を沢の入り口に置き、楽に帰れるようにする。林道の途中で江本さんが、同角沢から下流へ二本目にみえる滝が見事だといっている。
地図で見るとあまり大きい沢になっていないようだ。
モチコシは以前に成田さんが行っているので、沢の入り口は簡単にわかる。とても沢の最下流とは思えないような少ない水流をたどると、すぐに2段の大滝に出合う。江本さんが左の草付を登る。水流近くの岩の方がしっかりしてそうだが、誰も滝に打たれて登りたくはない。続いて皆がペツルでのぼりだすと、江本さんは待ってられないらしく、既に2段目に挑戦している。ここでA1する人もいた。
その先の小滝は、ザイルを出すときもあり、たまに草付きで身動きが取れなくなってローフを投げてもらったりする。
奥の二俣で昼飯。沖の悪場は5mはフリー、続く12mは右の草交じり岩を登り、ピンの打ってある箱型岩をのっこすのがこわい。足と手を一生懸命クラノクに突っ込む。18mは右側を中段までフリーて行き、右から左に水流をトラバースする。詰めは沢づたいにドンドン上がっていき、アリ地獄のようなガレ場(砂場?)を突破すると、笹に固まれた稜線の道にでる。
これで沢の記事は終わりたが、本当の(核心)である帰路の薮漕ぎについて一寸書きたい。稜線の道から東沢乗越を経て同角沢に出るまではいい。続く登り斜面は薮漕ぎをなるべく避けるため右寄りにあるぼろぼろの岩稜をたどる。やがて笹交じりの踏みあとに出合うが、いろんな方向にあってなかなか判然としない。
最初は右巻きに進んでいたが、いつのまにか左巻に斜面を登る道になり、斜面を登りきるといよいよ薮漕ぎ道にはいる。なかなかすごい薮で、特に背の高い人間は苦しい。この薮は檜洞丸-ユーシンの登山道に出合うまで続く。

 

戻る

Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Google Bookmarks