八ヶ岳旭岳東稜

1993/2/20~21
メンバー:立木・鈴木(直)・佐藤(寿)  佐藤(寿) 記


2/20
夜行を降りて、小淵沢で仮眠の後、小海線で清里へ向かう。駅前で数少ないタクシーが戻ってくるのを待ち、「美し森」に着いたのは7時過ぎ。すばらしい晴天だ。
ここから林道を歩いて、赤岳沢の出合の小屋までは2時間ほど。東稜はこの少し先だが、その右からでも左からでも取り付ける。今回は尾根に向かって右側の沢を少し詰めて、レリーフのあるあたりから登り始める。フカフカ雪で、稜線に出るまで汗をかく。稜線自体は単調な雪稜だが、油断しているとたまにはまる。体調不十分な(ということにしておきます)佐藤は、2人の跡をよろよろとたどる。
アイゼンを着けようと腰を下ろしたところで、佐藤のジャケットが風に飛ばされ切れ落ちた崖の下へ。45mいっばいで懸垂して拾うことができた。立木さん、直樹さんが貸してくれたユマールで戻る。結構こたえた、ただでさえ身体がだるいのに。
時間を無駄につぶしたこともあって、今日は肩まで(すみません)。
先行パーティが左の側壁から頂上を目指すのを見ながらの整地作業。快速なビバークサイトができた。

2/21
取り付いたのは7時頃。1ピッチめのリードは佐藤で登攀開始。ダイレクトラインを行く。トレールはない。ブッシュを掘り出し、アックスをまじえ、3段登る(全体が5段に分れている)。
2ピッチめは立木さんと直樹さんがほは同時に登っていき、佐藤がフォロー。ここから左の側壁に回りこむことが多いらしいが、そこに取り付いていたパーティがいたこともあって、右へ回りこむ。
3ピッチめは、昨日の先行は左から行ったが、飽くまで(せめて?)直登ということで、ダブルアックスで凍った草付を登る。スタンデイングアックスのビレイ。実質的にはここで登攀終了となる。
この先、もう1ピッチを伸ばし、そのあとコンテイニュアスのまましばらく歩く。風が強く、雪も舞っている。稜線から少し降りてロープを解く。
ツルネ東稜を下りたいのだが、よくわからない。三角点のあたりから適当に斜面を降りていく、時々はまりながら。そのうち沢(地嶽谷)に入り、懸垂下降もして、昨日のレリーフのある出合に出た。
後はよれたヤツでも付いていける。2時間ほどでタクシーを乗り捨てた場所、そして車から好奇の視線を浴びながら清里駅まで数km。

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