1989/12
松野 記
昨年の12月に八ヶ岳で行った3回のアイスクライミング集中トレーニングの報告
第1回 12月3日
ジョウゴ沢本谷 メンバー松野、立木、鈴木(博)尾原、
前夜のうちに行者小屋のへき立木、尾原パーティーと合流する。翌日、快晴のもとで、ジョーゴ沢を目指し、F1に取りつく。
Ⅱ級程度なので各自、登ったり降りたりして課題に取り組む。続くF2は結氷が悪いので高巻き、F3(Ⅱ級)を登り、ゴルジュに入ったところの左岸にかかる水瀑にトップロープを張って、各自練習をする。
第2回 12月10日
裏同心ルンゼ メンバー松野、尾原、鈴木(直)、江本
ジョーゴ沢本谷でアックスの振り方などを修得したので、より難しさを求めて、裏同心ルンゼに入る。各氷瀑は短いながらも傾斜があり、バランスの保持に気を使った。
第3回 12月23~24日
峰の松目沢、真同心ルンゼ メンバー 松野、立木、鈴木(直)、江本、尾原
23日は峰の松目沢に行く。各氷瀑は適度な傾斜で楽しく登れる。最後の垂直なツララ状の氷柱は結氷が悪く高巻きになってしまった。
24日は、三叉峰ルンゼの予定が、天候が悪く、裏同心ルンゼへ変更する。
10日の状態よりも積雪の為か傾斜がゆるくなっていた。
最後に左岸にかかっていた傾斜の強い氷瀑でトップロープにして各自練習をした。
まとめ
今回3回の集中トレーニングを行ったわけであるが、技術の習得にはある程度集中的にやらないと身につかないと思った。シーズンの短いアイスクライミングであるから、今回の集中トレーニングは来シーズンにつながる一歩になるであろう。
またテクニックを身に付けるには トップロープが一番良い様に思える。どの様な動きをしたらピックが抜けてしまうか、また、どの程度打ち込んだら良いのかなど、基本的な技術が身に付けられるまで、トップロープで練習する事は有意義な事だと思う。何の目的もなしに、登るだけなら、進歩は遅くなるだろう。
最後に、此の3回の集中トレーニングに参加してくれた会員のアイスクライミング技術の向上が、会のレベルアップにつながれば幸いである。