小雨「衝立岩ダイレクトカンテ」敗退

1989/12/17
メンバー:中川・桜井 中川 記


6時、谷川岳ロープウェイ駅手前の大駐車場を出発、一ノ倉沢出合、7時30分、テールリッジはザイルを出して通過、10時にようやく取り付きへのトラバースを開始する。スリップすると大変なので、ここからスタカットで行く。
2ピッチでアンザイレンテラスに付く。もう11時である。
ここから20m懸垂し、確保点を探すがピトンが見つからず、仕方ないので悪い雪壁を右上する。スラブに着いた雪は不安定で、しかも途中にピトンはなく、だましだまし10m登ってブッシュにランニングを取り、さらに右へ2mいくとボルトが2本打ってあり、ようやく安心する。
右上ぎみに10m近く雪壁を登ると乾いた岩に出て、ハーケンを2枚重ね打ちしてピッチを切る。
次のピッチは桜井リードで行く。Ⅳ級の雪のついた、いやらしい岩のピッチであった。このピッチが終了した時点で、1時30分となり軽く昼食にする。
このさきは人エのピッチが続き、岩には雪もなく、暖かく、もうほとんど終ったも同然と甘く見たのが大間遠いで、汗はダラダラ、アイゼンはアブミと絡み合うし、体は重く、中川、桜井、合わせてこのピッチに2時間もかけてしまう。
次のピッチ(A1)桜井リードで行くが、前のピッチの疲れもあって、タイアップ。
もう午後4時になっている。急いで下降を始め、懸垂3回で衝立沢に下り、急な雪壁をヘッドランプの明かりを頼りに下降し、午後8時にようやくみんなの待つ駐車場にたどり着いた。
9時迄、川崎さん、江本さん、立木さん、古川さん、勝野さん、小宮さんが酒を飲み、遅いので心記してしていてくれた事、西黒尾根パーティーは成功した事を知った。
今回は、力不足を嫌と言う程思い知らされた。と同時に仲間の有り難さもしみじみと感じる事が出来た。

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