中川川・東沢本棚沢

1995/7/23
メンバー:立木・木元・杉浦・小林・宮城  宮城 記


7/22、PM7:00箱根屋沢出合に木元、杉浦、小林さん達と合流。たき木が湿っているため、たき火はできなかったが酒盛りだけはきちんと行なう。それにしても皆本当によく飲むものだ。AM0:00過ぎぎ寝ることにする。
7/23.AM6:30前起床。天気よし。適当に朝食ををとり、立木さん、小林さんの車で出発しツツジ薪道の先の右から合流する林道の脇に止めることにする。
実はこの林道、本棚沢に通じていてアプローチの短縮にはもってこいということが後になって分かった。自分の持っていたルート図が最新のものであったらすぐに分かったことなのだが。そのことをまだ知らない我々はAM8:00頃ツツジ新道をゴーラ沢出台まで登り東沢と合流する。ここで大二日酔いの木元さんが「大暮申し沢ないが、俺はこれ以上進めないからリタイヤする。」とめずらしくダウンしてしまった。まあ、あんだけ飲めばなーと一同納得。
苦しそうな木元さんは河原に寝そべり、我々は先を急ぐ。5分ほど尾根を登り左の踏み跡を沢に下りる。ここから約8個の堰堤を左傾から巻くが、どうも最後のがうまくない。
しょうがないから手前の右から入ってくるガレ沢から見通しの無い高巻きを行なうが少々行きすぎたかなと思う頃あやしい林道に出る。もしかしてこの林道つながってるのかなあ…。あとは前期に述べたとうりである。
本棚沢にもどりまもなくして12m滝となる。宮城リードで右壁を攀じる。残置は3ヶ所あり、中段で2m弱トラバースするところはぬめっとしていてイヤラシイがほとんどがガバであるためうれしい。でもトラバースでAOをつかってしまい、ちょっと後悔している。しばらく快適な小滝が続き、やがて本棚25mが現れる。杉浦さんリードで左壁から取り付くが水量多く水流を横切ることができず下りてきた。続いて宮城が行くがやはり一歩が出ずしかたなく右岸のガレ窪から高巻く。ここのガレは唐沢岳・幕岩金時の滝を思い出させてくれた。落ちロからのぞく本棚は残置はあるもののぬめっとしたスラブ状でとても悪そう。
しばらくして短いゴルジュに入るがこの辺りで極端に水量が少なくなるので出納に補給して先に進む。
次の20m滝は左側の大岩との間、通称チムニー状と呼ばれるところを登る。残置2本あり、30m弱のピッチだ。ここのビレイ・ポイントは辺り一面木々が繁っていて後続を持っている間妙に心やすらいでしまって自然の中にいることをうれしく思ってしまった。左側の大岩はばっちり乾いていてフラットソールならとても気持ち良いだろうな。
上部のブッシュがうるさいかもしれない。踏跡をたどり落ち[]に出る。
ここから視界がぱっとひらけ素晴らしい。もう水も涸れてしまってきついガレ登りがしばらく続〈。すると目前に40m涸棚が見えてくる。ガッチリとキレイなフェース、クラック、凹角からなったこの棚は唯一フラットソ ールを持ってきた宮城が皆には悪いと思いながら、心の中ではラッキーと攀じり始める。どこでもいけそうなので自分は正面のフェースから取り付きクラックに抜けるルートを選んだ。A1のピッチと聞いていたがフラットソ-ルには恐いものなしだ。核心は落ち口から約5mくらいの地点に感じる。
グレードはV-が妥当だろう。凹角~クラックを使えは渓流シューズでもリードできるだううが、楽しさは若干薄れると思う。なお、リード後のビレイ・ポイントはピン2本しかないので自分でセットする必要がある。すぐ上の10m滝は問題なし。
ツメは20~30分急なガレを登り、稜線が見えだした頃に右に逃げて稜線に上がる。ここより約5分程で檜洞丸山項にたどり着く。(PM14:09着)写具を撮ったりパンを食べたりと少々くつろいでからPM14:30過ぎ下山にかかる。木元さんが首を長くして待っていることだろうな。PM16:00頃車に到着。まだ体調がが悪そうだ。
今回谷川行きを中止して東沢木細沢に変更したわけだが、登攀的要素の強いい沢というのが第一印象。そして丹沢を代表する山の頂につきあげると言うのも素晴らしい。今後西丹沢の沢の深みにはまってしまいそうで楽しみだ。

戻る

Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Google Bookmarks