2012年10月 ヨセミテ合宿 ~池田編~

2012/10/6-14
玉田、高坂、池田  記 池田


ヨセミテ行ってきました。

かの有名な場所にいつかいけたら・・・とは思っていましたが、まさか本当に行けるとは思っていませんでした。
まだまだ初級者クライマーなのでそんなに登れるとは思っていませんでしたが・・・これはその通りでそんなに登れませんでした。
下記はそんな大変で充実した、クライミング生活の記録です。

★ヨセミテ合宿 記録★

■日程
10月6-7日 出国、移動日
10月8日  Swan Slab
10月9日 Charch Bowl
10月10日  Swan Slab
10月11日  Knob Hill
10月12日 El Capitan雨により中止(YosemiteFallまで)、その後Glacier pointまでドライブ
10月13日  移動日、SFOにてショッピング
10月14日 移動日、帰国

■行動日行程

10月8日 晴れ@SwanSlab
Unnamed Crack 5.7 TO
Unnamed flared Crack 5.8 登らず
Unnamed Crack 5.9 ×
Oak Tree Flake 5.6 TO
キャンプ4よりアプローチ約3分。スワンスラブは初級者向けゲレンデで、家族連れで来ている人も多い。
10月上旬とはいえ日差しが強く、岩にはりついているとジリジリ焼かれているみたいでげんなり。
1便目早速クラックにとりついとたものの、あまりの登れなさに凹んだ。
日本で間に合わせに練習しただけではやはりダメだったか・・・ということは、現地で練習するしかない・・・
ハンドジャムとフットジャムを確認しながら登り、ようやくUnnamed Crack(5.7)を三登目でTopOut。
持ってきていたミウラウーマンだと足の甲が痛すぎるので、予備に持ってきていた大きめのバラクーダを靴下の上から履いて登る。結果としてこちらの方がクラックにあっていたみたいだ。
Oak Tree Flake (5.6)は取り付きだけがクラックであとはフレークを掴んで登っていく簡単な課題。
8,9歳くらいの女の子が登っていた。今思うと、ここでリードの練習をしておけばよかったかな。
この日は山道具屋でガソリンを買う必要があり、16時くらいに撤収した。

10月9日 晴れ@Church Bowl
Bishop’s Terrace 5.8 2P
Aunt Fanny’s Pantry 5.4 TO
二日目はマルチの有名コースがあるChurch Bowlへ。
私達が着くと、先客がおり午前は長めの順番待ちとなった。
ちょうどこの週にアメリカ山岳会のイベントが開催されていたらしく、Church Bowlにいたのも現地でお互い初めて会うという人たち。
この日始めてヨセミテの壁を登るという兄ちゃんや、南アフリカからきたという元気な年配の女性まで顔ぶれはさまざまだ。
先行パーティのトップロープがようやく終わり私達の順番に。1ピッチ目はなんとか登れたけど・・・
2ピッチ目のクラックが越えれない・・・越えれない泣。
ダブルクラックに入る前のワイドクラックを乗り越えるところだったと思う。
映画にでてくるような大パノラマの中で本当ににっちもさっちも動けなくなって泣きそうになる。
しばらくすると上から強く引っ張る力が。その力に助けてもらいながらなんとか足をあげてダブルクラックへ。
その後どういう風に足をおいて登ったか覚えていないのだが一応上のテラスまであがれた。
引っ張る力の正体は上で玉田さんが1/3システムで引き上げてくれていたから。
ここでも救助されてしまった・・・(ありがとうございました)
テラスからみる景色はよく絵葉書でみるそれと同じで、素晴らしい自然が広がっていた。
本当にヨセミテに来たのだなぁとも実感。後続パーティもどんどん登ってきてテラスは渋滞になった。
一応「sorry for waiting」と謝っておいた。実際たくさん待たせてしまったので。
懸垂下降で降りたあとはゲレンデの左側にある大きめのチムニーを登ってその日はおしまい。

10月10日 晴れ@再びSwanSlab
Grant’s Crack 5.9 TO
Unnamed thin crack 10a TO
Swan slab gully 5.6 3P
Penelope’s Problem 5.7 TO
三日目は再びスワンスラブに。一日目では登らなかった課題が目的。
Grant’s Crack(5.9),Unnamed thin crack 10a は、相変わらずトップロープではあったものの、手や足も少しずつ慣れてきて、一日目よりかは登れるようになっている?と思って嬉しくなったが、その日最後の5.7課題Penelope’s Problemにものすごく苦戦して落ち込む。
いまいち体幹の使い方がわからない、課題自体は素直に手と足を上げていけば登れるのに・・・
Swan slab gully(マルチ)は癒し系ルートだった。ホールドも大きく、三つ峠のマルチルートを登っているような感覚。
終了点のテラスでは風が心地よく、青空の中ハーフドームがよく見えた。
登っている間にバッグに入れておいたクッキーを全てBanditリスに食べられてしまった。
この日くらいからリスはたき火のターゲットである。

10月11日 晴れ@Knob Hill
Pot Belly 5.8 TO
Unnamed 5.9 TO
Just for Starters 5.10a RP
Sloth Wall 5.7
四日目Knob HillはHouse Keeping Campより車で40分ほどかかる。比較的静かなゲレンデだ。
昨日Swan slab gullyで出会ったパーティに再び会った。上半身裸でクラックを登っていた兄ちゃん達だ。
Pot Belly(5.8)は昨日のPenelope’s Problemに似た比較的素直なクラック。
でもやっぱり登るのに苦労する。その隣のUnnamed(5.9)はクラックというより指先だけしか入らないようなカチ課題。
そこに無理やり指をロックしてのっぺりしたスラブに足をのせるのだから相当怖い。
ホールドにはところどころ血がついていた。まだ鮮やかなのでつい直前に登ったクライマーのものだと思う。
Just for Starters(5.10a)はヨセミテ初のスラブ課題。取り付きから1-2ピン目までは怖いが、そのあとはまさしくKnobを掴んでフェースを登っていく。楽しい課題だった。ここで初めて70mロープが役にたつ。
11日の夕方くらいから天候がくずれ始めた。

10月12日 曇りのち雨のちくもり
この日はハイキング。
Camp4→Yosemite Fall→Eagle Peak→El capitanを目指すも途中で雨が降り、Yosemite fallより引き返した。
Yosemite Fallは枯れており、登攀している人は勿論いない。
(もしEl Captainまで歩いていれば、15,6マイル(24,5キロ)の日帰りハイキング。けっこうきつかったのかも?)
その後Glacier Pointへ観光に出かけた。この場所からだとヨセミテの山々滝が勢ぞろいで眺望できる。その頃には雨もあがっていた。
Camp4にはバムらしき人達がたむろしていた。雨の日はバムは何しているんだろう。
ちょっとうらやましいな。

■宿泊/夕飯
10月7日  Curry Village    / サンドイッチ
10月8日  House Keeping Camp / ステーキ+サラダ
10月9日  House Keeping Camp / 茄子味噌炒め
10月10日  House Keeping Camp / チンジャオロース
10月11日  House Keeping Camp / ホイコーロー
10月12日  House Keeping Camp / パスタ+マシュマロ
10月13日  空港近くのHotel   / デニーズ
(食事は山行フォトでも詳細に写っているので説明は必要ないかも)
いたって快適なキャンプ生活だった。
調理道具も料理人も揃っているので、毎日スーパーで食材を買ってきて、適宜料理を作っては地ビールと一緒に晩餐。
お隣さん(他のキャンプ客)から組み立てイスやBBQ串をもらったりで生活はどんどん豪華になる。
日中と夜との気温差が大きく、夜はとても冷え込むの暖かい服装が必要。
次回に行った時は、一泊くらいアワニーホテル!

■いきもの
クマ以外の動物は見た気がする。たくましいというか、あつかましいのがアライグマ。
日が落ちきったくらいから活動が始まり、ちょっとよそ見をしていると忍びよって食べ物やゴミを漁ろうとするしハミガキ粉や石鹸にでも食らいつく。
焚き火をしないキャンプ者は基本襲われていた。
危険でもあるし、看板(”KEEP THEM WILD LIFE”だっけ?)その通りで、野生動物を変に餌付けしないためにも食物はBEAR BOXと呼ばれる小さなコンテナに入れておくことが大切。

■最後に
日本で修行して、目標としてヨセミテに行く人は多いと思うが、湯川のコークスクリュー,小川山のカサブランカを登れないままヨセミテに行ったわたし。
当然として優しめのルートばかりになってしまったが、わたしのような初級者でも楽しめるルートはそれこそ日本のゲレンデよりもはるかに多い。
そんなヨセミテの懐の広さに感謝しつつ、次くるときは、もっと登れるようになって、今回いけなかった他のルートにも挑戦したいと思う。
カムも買ったし。ただクラックが上達するまでにはまだまだ時間はかかりそうだ・・・
今回、初の海外クライミングであったが、こんなに楽しいものなのかとビックリ。
また行きたい。仕事の都合もあるので、今度は冬のタイ(プラナン)とかいいな。
英語も勉強するぞ。
玉田さん、高坂さんには大変お世話になりました。ありがとうございました。

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