2019/12/1 中山尾根

例年のこの時期は裏同心ルンゼでアイス始めなのだが、今年は前情報で氷結なし。
なので雪や氷がなくても登れる中山尾根に転進した。

メンバー: 高坂(L)、二宮

11/30 美濃戸(10:53)-(13:42)行者小屋 晴れ

5:30に集合なのに5:00起床。更に高坂冬靴忘れなどでシーズン初めのトラブル多数。一番痛い忘れ物は鍋に使う麺つゆだった。行者小屋に到着の後はアイスルートの偵察の予定だったが、凍っている気配がないので即宴会。

12/1 行者小屋(04:43)-(05:00)中山尾根取り付き(06:11)-(09:35)中山尾根終了点-(10:58)行者小屋(12:11)-(14:07)美濃戸 晴れ微風

3時起床。昨日の残りの超薄味のモツ鍋で朝食を済ませる。周りのテントは4時起床だったようで、5時に出発するときにも外に出てくる気配はなかった。中山乗越から昨日のと思われるトレースを追うが、台風19号の影響か倒木が邪魔をして途中で見失ってしまう。歩き易そうなところを狙って左手方向を意識しながら上がって行くと尾根は痩せて行き、やがて右手斜面からトレースが合流した。
樹林帯を抜けて両側が切れた痩せ尾根を進むと岸壁手前まで来てしまった。あまり安定していないところでアイゼンを装着する羽目になり、反省。
夜明けを待って6:15に取り付く。

1P: 高坂リード
ルートは二通りあり、ビレイ点から直上して右に抜けて行くものと、一旦右に5mほど下ってからル凹角を登るものがある。過去の3回はいずれも直上している。こちらは支点こそあるもののホールドに乏しく難しい。今回は初めて右の凹角に行ってみた。
こちらは登ること自体は難しくはなさそうだが、支点に乏しい。しかも久しぶりのアイゼン登攀で意識が戻るまでは怖かった。アックスのピックも信頼が戻ってこないので、出だしからテムレスジャミングを積極的に使った。岩壁正面のビレイ点から凹角に一旦降りてから登るのでロープの流れが心配だったが、最初のランナーが遠かったので特に問題にはならなかった。
凹角からフレーク状を左に出て、上に登ればペツルのハンガーが三つ打たれた終了点。

2P: 二宮リード
頭上の凹角と左の草付/スラブがあるが、左を選択。支点があるが、足は細かい。自分は右のクラックにアックスをトルキングで効かせて処理。
離陸の3mをこなせば容易。傾斜の緩んだ稜上の灌木まで。

3P: ロープを10mほど残して畳んで、コンテで上部岸壁基部まで。途中、ちょっと嫌なところはロープを灌木にフィックスして下までは落ちないようにしたり、ランナーをとったり。ここも終了点は立派なペツルのハンガー。

4P: 高坂リード
正面を上がってから右寄りの凹角に入る。ハンガーボルトに支点は取っても、まぁ落ちたらテラスだよね。
アックスの掛かる箇所を探すもどこも外れそうで怖い。アイゼンの前爪の乗るところを念入りに探しておいて、キャメの#0.4サイズにフィンガージャムして立ち上がるとなんとなく掴めるところが出てきた。上がるにつれてガバ足が出てきて安心する。稜上に出てからロープが重たくなるが、歩いてハンガーボルトまで伸ばす。

5P: 二宮リード
簡単な岩稜を小岩壁まで。前回来た時は立派な終了点を見落としてアックスで支点を作ったっけ。ここも立派な支点あり。

6P: 高坂リード
ビレイ点から右の凹角に入ると小ハングを見上げた形になる。錆びたリングボルトにランナーを取ってからガバホールドと外側のスタンスを拾って抜けて行く記録を書いていて思い出したが、ホールドが凍っていたときはダブルアックスを決めて豪快に超えていったところだ。痩せた岩のリッジに乗り、左側に回り込んで水平移動を終えると終了点。二宮を迎え入れてロープを畳んで風除けになるところで補給と休憩。
トラバースして主稜線に合流して、地蔵尾根でテントに戻った。

装備: ロープ8.5mmx60m, ヌンチャク 7本程度、アックス1 (凍っていたらダブル?)。
ロープは一本で問題なし。4Pの終了点を灌木で取るなら50mでも十分。
アックスは高坂はペツル・クオーク、二宮は縦走用のグリベル・エアテック。フッキングの良いクオークが有利。

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