2015/5/2-10 三倉岳クライミング

2015/5/2-10
玉田、梅澤  記 梅澤


GW後半に休暇を2日プラスし、9連休で広島にある三倉岳にクライミングに行ってきた。
当初、連休後半は三倉から関西エリアの岩場に移動予定だったが、天候が安定せず満足に登れなかったため、全日三倉岳定着に変更した。
クライミング日数は3日と少なく、またトレーニング不足(4月は外岩行けず)により大した成果もなかったが、三倉岳はルート豊富なのでほとんど順番待ちもなく、キャンプ場は無料なのに綺麗に整備されており素晴らしい岩場だった。
ワイド系クラックの宝庫なので、実力をつけてぜひ再訪したい。以下、簡単なご報告です。

▼5/1(金)
23時に都内出発。早くも渋滞にハマりつつ、翌2日午前3時に浜松PA着。しばし仮眠。

▼5/2(土)
早朝5時半、広島に向けて出発するも各所で渋滞ハマる。広島県大竹市に入ったのは19時過ぎ、温泉(滞在中毎日通った「天然温泉 宮浜 べにまんさくの湯」)に寄り、スーパーで食糧を買い込み三倉岳の駐車場に着いたのは22時過ぎだった。
駐車場には1パーティが宴会をしており、その後も2パーティ到着してきた。

▼5/3(日)
天気予報では午後から崩れる予報だったので朝食を素早く済ませ、テント撤収しているとポツポツと雨が降り出す。
まだ大丈夫だろうと準備を続けたが次第に本降りとなる。前夜に駐車場で宴会していた三重からのパーティが戻ってきたので様子を聞くと、取付まで行ったが今日は無理そうなので山道具屋巡りをするという。
昨日の疲れ(私は助手席に座っていただけだけど)もあるので、無理せず早々ジムトレに切り替える。

1時間半のドライブでリード壁がある「クライムセンターCERO」へ。
リード壁にはルーフもあり登り応えのあるルートが多く、13、14台(もちろん触らない)も数本。
オーナーさん、スタッフさん(中野さんというかなり強いクライマーさんで、ルートセットは全て彼がしている)はとても気さくで、オーナーさんは三倉岳のお薦めルートなど色々教えてくれ、とても快適なジムだった。

▼5/4(月)
天気予報では朝には上がるはずの雨が降り続いていた。8時にキャンプ場入口ゲートが開いたので、キャンプ場上の休憩所でキャンプサイトの受付をし、雨が弱まってきたところでテント設営。
テントサイトは1区画毎に平らに整備されており、炊事場もトイレも近くかなり快適。これが無料とは広島県は素晴らしい!屋根がある炊事場でゆっくりしながら雨が上がるのを待つ。

炊事場のお隣スペースには関東からの遠征チーム(7名)がやはり雨上がりを待っており、そこへ三倉の主といわれる両粂さんが愛犬コタローを連れてやってきた。
両粂さんは三倉岳の詳細な手書きトポを作っており、現在でもルート開拓や整備してくださっている(このトポは現在販売していない)。
両粂さんもこれだけ降った後は登れないと諦めてコタローのお散歩にきたそうなので、今日は岩場偵察だけしてあとはレストに決定。

午後になって完全に雨が上がり三倉岳がくっきり姿を現したので、まずはBコース6合目からトラバースしたところにある岩場「源助崩れ」を偵察。アプローチは25分程度。
ここには三倉岳入門クラック「モアイクラック 5.9」、「ヒップクラック 5.9」があり、日当たりがよく岩の乾きが早い。
さらに同じくBコース7合目の「青白ハング」へ移動。ここにはやはり有名な「モスクラック 10a」があるが、見た目10aには見えない。綺麗で長いクラックだが、10aというグレードはあくまでワイドのグレードなので、安易に取り付くと返り討ちにあう。その他「上の岳 正面」のルートを数本偵察して下山、明日に備える。

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三倉岳全景

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源助崩れ

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青白ハング モスクラック

▼5/5(火)
待ちに待ったクライミング1日目は三倉岳入門の「源助崩れ」へ。
到着すると全国各地(九州、三重、横浜、東京、大阪)からのクライマーで岩場は大混雑。
横浜M&Cの男女ペアさんとは昨年のお正月に大堂海岸でもお会いした。聞けば小豆島、備中(岡山)、三倉とクライミングトリップしてきたとか。「遠いところばかりで会いますね(笑)」とご挨拶。三重パーティにもお知り合いがいた。世間は狭い。

大混雑しているものの、大した順番待ちもなく「モアイクラック 5.9」を玉田さん再登。
最後のハング箇所でやや悩んでる様子だったので、私はOSトライ意欲減滅、1便目はTRにてカムセット確認、2便目でRP。中間部はハンドバチぎきで快適そのもの、最後のハング超えが面白い。

お次は「ヒップクラック 5.9」。九州からの6人パーティがTRで苦戦していたため、迷わずTRでトライ。出だしも悪く緊張する。中間部チムニーは身体がすっぽり入り、中に木の根(自然物なので使ってよいという判断)もあるので割とスムーズに登れたが、最後の核心部は想像以上に悪く、TRにも関わらず#4を使ってカムエイド。
核心部には九州パーティの奮闘跡(血痕)があちこちに残っていた。ムーブは解決できなかったが、リービテーションとの説も(私には無理)。

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モアイクラック 5.9

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ヒップクラック 5.9

▼5/6(水)
クライミング2日目は「青白ハング」へ。登山道は階段状に整備されているが、一段の高さが高いので自分の歩幅で歩けず、7合目までギアを背負って登るのは結構しんどい。
まずはアップで「青白ハング」手前にある「門前払 5.7」をOSトライ。
このルートを登れなければ、三倉岳では門前払いなんだそう。ルートは寝ていてクラックはあまり綺麗ではないが、アップにはよかった。

お次は「上の岳 正面」の「兵隊クラック 10a」。上部は寝ており程良い長さで登りやすそう。
玉田さん余裕のOS。私もOSトライするも中間部のシンハンドでテンションし失敗。
上部はハンド~フィストだが、外にスタンスもあるのでバランスはとりやすい。2便目でRP。登れると楽しい!

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兵隊クラック 10a

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スーパーチムニー 10b #6より広い部分はどうしたものか、TRトライで正解

あと1本どうするか悩み「青白ハング上」のほとんど登られていないような「成人式 5.9」にOSトライ。
クモの巣は張っているし、クラックにも泥がつまっていたが、ムーブやカムセットを考えながら登るのはやはり楽しい。
最後の3手ほど甘くなり耐えきれずテンション。またもやOS失敗。玉田さん余裕のOS(FL?)。

▼5/7(木)
昨晩からの雨で岩が濡れてしまったため、1日完全レスト。玉田さんの希望で呉の「大和ミュージアム」へ。
途中昼食に立ち寄った「広島焼き まっちゃん」は地元の人が通う人気店。お昼時はテイクアウト注文が殺到するようで、ご主人はひっきりなしに焼いていた。
基本の「肉玉そば」と「まっちゃんスペシャル(エビ・イカ入り)」を注文。どちらもボリュームの割に重たくなく美味しかった。

「大和ミュージアム」は行くまで大した興味もなかったが、入館した途端、戦艦大和の10分の1模型やゼロ戦、魚雷などの模型が多数ありテンションが上がる。資料を閲覧しながら忘れかけていた歴史を思い出した。

▼5/8(金)
クライミング3日目。玉田さんも行ったことのないAコース7合目の「フランケ」へ。
お目当ての「チビリノクラック 10a」は見た目綺麗で登りやすそうに見えるが、結構長い。玉田さんOSトライするも惜しくも失敗。見た目よりバランスが取りづらいらしい。
ヘタレの私はOSトライ断念、TRでトライ。出だしが悪く無駄にパワーを使う。
中間部はハンドバチぎきで快適だが、結構奥まで腕を入れないとジャムが決まらないのでバランスが悪くなり、上部核心ではそれなりにムーブを考えないと落ちる。核心部だけ何度もトライ。

玉田さんは気合いでRP。私もリードトライしたが、上部核心でカムを決めるか一瞬悩んでるうちにジャムが外れフォール。悔しすぎて再トライしたかったが、すでに腕が終わっていた。

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チビリノクラック 10a

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チビリノクラックのすぐ左のまむしクラック 10a、今回登らず

翌日は最終日で午前中にマルチ「上の岳正面 右ルート 10a」に行く予定だったので、早めに切り上げAコース6合目から藪こぎでトラバースし、Bコース5合目の見晴らし台に荷物をデポ。トポには点線でトラバースルートが記されているが、踏み跡があるのは僅かでほとんど藪こぎのため、見晴らし台に出るまで40分近くかかった。

▼5/9(土)
早起きしてマルチへ出発するはずが、前夜に突如雨が降りだしたため、朝食を取りながら計画を練り直す。天気予報ではずっと曇りだったのに。。。
やはり天気予報を信じてルート整備に来た両粂さんが、この雨では無理と戻ってくる。
右ルートはスラブとクラックの3Pのマルチだが、景観もよく気持ちの良いルートで両粂さんのお薦めだったので行けずにとても残念だった。

雨は午前中いっぱい降り続くようなので、昨日デポした荷物を回収し、テント撤収などの後片付けをして12時に名残惜しい気持ちで三倉岳を後にした。

せっかくなので昼食はキャンプ場の管理人さんに薦められた大竹市にある「お好みハウス くらのすけ」で2度目の広島焼き。
シンプルに「肉玉そば」と「肉玉うどん」を注文。ご夫婦が息ぴったりで焼く様子を見るのは楽しく、食欲をそそられた。食べている間も色々お話できていい時間が過ごせた。もちろん広島焼きの味は申し分なし!しかも1枚600円とリーズナブル。

マルチに行けない分時間ができたので、念願の宮島観光へ。皮肉にも午後には晴れてきたが、雨の宮島観光は嫌なので晴れてよかった。厳島神社は映像の見すぎで期待値が高すぎた感はあったが素敵だった。焼きたて、揚げたての紅葉饅頭で大満足!

▼5/10(日)
9日の19時に大竹市を出発し、休憩・仮眠を挟みつつ、翌10日午前10に都内到着。
毎度のことながら、1人で長距離運転してくださった玉田さんに深謝。ありがとうございました!

また日本に好きな岩場ができた。時間とお金がいくらあっても足りないな。再訪するのが楽しみだ。

▼参考リンク 玉田記
■三倉岳、大竹周辺
三倉岳キャンプ場
利用前に電話で予約のこと。

べにまんさくの湯
利用回数多いのであれば回数券の方が安くなる。

ゆめタウン大竹
大竹ICすぐのスーパー、営業は21:30まで。

スーパーセンタートライアル大竹店
こちらも大竹ICすぐのスーパー、24時間営業なのでこちらの方が便利。
生活雑貨も多数あり。

お好みハウス くらのすけ
お好みハウス くらのすけ
営業時間は11:00-14:00 / 16:00-20:00と書いてあるが、昼は12:00 / 夜は18:00に営業終了とのことで注意。

■広島周辺
クライムセンターCERO(セロ)
リード、トップロープ、ボルダー、そしてスラックラインもあり。
イメージ的にはPUMP 1を少し明るくした感じ。

■呉周辺
大和ミュージアム
岩ばっかりではなく時には歴史の勉強も。

てつのくじら館
たまたま休館日だったのが残念。
あきしお手前の信号が邪魔!

アレイからこすじま
何隻いるかはその時次第。
見学用の無料駐車場は海沿いの道から山手側に上がったところにある。(看板あり)

まっちゃん
焼きに時間がかかるので、到着15分前に電話しておくのが良いでしょう。

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