剱岳 早月尾根

2015/12/27~31
玉田、高坂  記:玉田


■2015/12/27(日) 小雪
10:05 井折ゲート
11:05 馬場島3km看板
12:35 馬場島
14:00 940m地点
15:00 1100m付近で設営

北陸新幹線に乗ること約2時間で富山着、もはや車で一晩かけて行こうなどと思わせないくらいの早さ。
小雨の駅前を抜けて地鉄に乗り換え上市で予約したタクシーに乗車して井折のゲート前まで移動、小雪舞う中を黙々と馬場島まで歩き、計画書確認とヤマタン借用を済ませて早月尾根へ。
先行のトレース跡はあるが、所々ラッセルがあったり樹林帯で高坂さんの赤旗竹が引っかかったり、なかなか思うように進ませてくれず15時を区切りに行動終了。
夕食はスンドゥブ鍋で、高坂さんザックから生卵が出てきたことに驚く。
御馳走様です。

img_0117ゲート前は積雪15cmほど

img_0122石碑脇から入山

img_0124ルート脇に設営

■2015/12/28(月) 薄曇りのち雪
06:50 出発
14:30 早月小屋

ただ黙々と登り早月小屋へ。
小屋脇には既に5張ほどあり隙間を見つけて設営開始。
雪が軽くなかなか下地が固まらないことに難儀するが、長期ステイもふまえて結構な時間をかけて整地する。
快適なテントで夕食と宴会ののち、ほどなく沈。
夜半から雪が強くなり何度か息苦しさで目が覚めてテント内から雪を叩き払うが、さすがに朝方はドスドスと音が変わり埋もれつつあることを実感する。

img_0135ようやく到着

■2015/12/29(火) 雪のち曇り
停滞
11:00 出発、ルート確認とトレース付けのため2550m付近まで
12:30 早月小屋

5時に起床するも雪が降り続けており、周りのテント組も動く気配がなくこの段階で停滞決定。
二度寝ののちテント周りの雪かきや朝食などを済ませ、明日に向けてルート確認とトレース付けに出発する。
かも&MC混成チームは上部にテント泊するようで、そのトレースを追いながら踏み跡を濃くしていく。
2500m付近で稜線に出ると強風が吹き荒れており、2550m付近のポコで折り返して早々に宴会となる。

img_0140テント掘り出し中

■2015/12/30(水) 快晴
06:50 出発
11:15 剱岳
15:00 早月小屋

昨日とはうって変わって穏やかな朝。
トレースは埋まらず残っていることもあり2600m辺りから先行パーティとつかず離れずの行動になる。
岩場は雪がべったり張り付いているというより軽く乗っているだけの所が多く、ロープを出すまでには至らないものの慎重にこなして歩をすすめていく。
獅子頭はトラバースの鎖が出ていなかったため上まで登るルート取りになり、わずかな下りではあるものの高度感に耐えながらのクライムダウン。
その後傾斜の立ってくる雪面を登りいよいよ最後のルンゼ、G.W.の時もそうだがやはり下部は氷結しておりアイゼンを効かせて登る。
道標まで上がってくると突然視界が開け程なく剱岳の山頂に到着。
目にはいってくるのは青と白の世界。
見渡せば槍ヶ岳、穂高連峰、南アルプス、富士山、後ろは日本海。
この時期の剱でここまでの快晴は期待していなかっただけに感動もひとしおだが、絶えることのない強風と後続パーティとのすれ違い待ちを避けるため後ろ髪ひかれる思いで山頂を後にする。
案の定稜線に抜ける最後のルンゼパートですれ違い待ちが発生しており、十数人の登り待ちと自分達の前にいた8人ほどの下り待ちに約1時間を費やし、その間稜線上で強風に吹きさらされることになる。
ルンゼ以降はバケツと化したステップを慎重に下り、獅子頭では掘り出された鎖を使ってトラバース、2600m付近の部分的に立っている斜面で最後の懸垂、後は重力に身を任せてひたすら早月小屋に向かって下りていき15時行動終了。
ここまでくると風は穏やかになり、テントに入ることなく太陽の暖かさを感じながらビールで乾杯となる。

img_0155トレースは明瞭

img_0162先行に追いつき始める

img_0163青と白の世界

img_0164お互い撮影会

img_0166この後大渋滞

■2015/12/31(木) 曇り
07:30 早月小屋
10:30 馬場島
13:00 井折ゲート手前(いわゆる登山者の車置き場)

今度はただ黙々と下りる。
馬場島でヤマタン返却と早月小屋でのテント泊&ビール代の精算を済ませ隣の食堂でビールを充填して出発。
往路はゲートまで入れたが今はそこまで入れないとのことで、ゲートからさらに3kmほど歩いたところでタクシーに乗車し温泉に直行し合宿終了。

■温泉
観音湯が無くなったため1駅離れた銭湯を利用。
大人420円、石鹸・シャンプーは無し。
今回井折からタクシーで直行し、稲荷町駅から1駅電車に乗って富山駅に戻った。

いなり鉱泉
http://inari-kousen.com/index.html

■タクシー
旭タクシーを利用。
上市駅で荷物を預けておくことができるが、予約時に確認のこと。
http://nttbj.itp.ne.jp/0764720456/index.html#service

■装備メモ
ロープはダブル50m1本あれば足りる。
懸垂用の捨てスリングは必須。

ダブルアックスだと安心。
ピッケル1本でも大丈夫だが自身で判断のこと。

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