北アルプス 唐松岳

2014/4/12-13
高坂、横井、梅澤  記 梅澤


 くらはアルパインの会なのに、会員に2人も雪山未経験者がいるなんて!

ということで、リーダー高坂さんにとっては宴会山行、横井さん、私にとっては真剣山行で残雪の唐松岳にいって来ました。

2014/4/11(金)
22:00武蔵境を出発、高坂号で一路道の駅松川へ。
小宴会後、横井さん持参のシュラフが化繊3シーズンでかなり薄いことが発覚!
ご本人曰くこれはあえてのチョイスで、今回の山行は耐寒訓練を兼ねているそう。
厳冬期用シュラフ&シュラフカバー、大量のホカロン持参の私とは気合いが違う!

2014/4/12(土)
6:30起床、ゆっくり朝食&身支度を済ませ、白馬八方尾根スキー場からゴンドラとリフトを2回乗り継ぎ、八方池山荘到着。
リフト降り場からすでに五竜と鹿島槍がカッコよく見える。
雲ひとつない晴天、風もなく日差しが眩しい。
白と青の世界へようこそ!

10:00唐松岳へ向けて出発。
アイゼンは装着せず、ツボ足で緩やかな傾斜を登る。
周囲には白馬三山、五竜、鹿島槍と大パノラマが広がるが、どうしても足元ばかり見てしまいもったいない。
せめて雪質の違いや風紋を楽しみながら進む。

広々とした尾根は傾斜も緩く歩きやすかったが、第3ケルンを過ぎた後の急斜面をキックステップで登るのはキツかった。
急斜面を超えてからは荷物の重みと標高が体に堪えはじめ、牛歩になる。重みといっても共同装備は男性2人が担いでくださり、私は15キロ、横井さん20キロ、高坂さん25キロ強。
お2人ともありがとうございます!

稜線上はほぼ無風で天候も崩れる兆しはなく、時間的にも余裕があるため牛歩でも焦りはない(お2人には申し訳ないけど)。
山の神様ありがとう!
丸山に着くと不帰ノ嶮がよく見え、GW後半に桜井さん率いる精鋭部隊が登攀予定の第3峰はかなり急峻な尾根とルンゼから成ることがわかる。
取り付きまで降りるだけでも怖そうだ。

丸山からひと登りした小ピークで初めてアイゼン装着。
締まった雪にアイゼンがサクサク刺さる感触が気持ちいい。
少しヤセ尾根を歩き、最後の登りを超えると目の前にどどーんっと劔登場!これが見たかったのだ。

13:56唐松岳頂上山荘到着、荷物を下ろし、すでに平らな場所があったため整地もそこそこにテント設営、空身で唐松岳を目指す。

14:55唐松岳山頂到着。
時間が遅かったせいか、山頂には私達のほかに単独の男性のみ。
劔には雲がかかってしまったので、五竜をバックに記念撮影。
風もなく静かな山頂で、思い思いに360度の大パノラマを堪能した。

テントに戻ってもまだ時間は早い。
テント脇で高坂先生より雪山生活の基本、お水作りのレクチャーを受ける。
が、雪を溶かしつつ、なぜか傍らでししゃもを焼く先生。酒もってこーい!
小1時間で外飲み終了、テントに入り、本飲み開始。
今回は宴会山行のため、高坂さんは大量のアルコール類(スパークリング・赤・白ワイン各1本、ビール大量)と食材を担ぎ上げていた。
すごっ!夕食は高坂さん特製「トマト鍋」。
お野菜と鳥肉がたっぷり入って、鷹の爪とニンニクがきいてる。
冷えた体に最高のご馳走だ。
それにしてもくら男子は料理上手が多いなぁ。感心感心。

夜はかなり冷え込むものと覚悟していたが、思いのほか暖かく耐寒訓練予定の横井さんは意に反して快眠できたそう(笑)。

2014/4/13(日)
5:00起床。
テント脇から御来光を見る。
山荘の屋根に登れば朝焼けに浮かぶ劔が神々しい。
朝食は昨晩のトマト鍋の残りとバゲット。
高坂さんはなぜかエビスで迎え酒。どんだけ飲むんじゃ~!

7:45唐松岳頂上山荘を出発、空身で朝の唐松岳へ。
さらに雪が締まり登りやすい。山頂直下の短い雪壁でアイゼンの前爪とピック突き刺してなんちゃって雪壁トレ。
なかなか楽しい。

8:08唐松岳再登頂。
昨日とは打って変わって賑やかだ。
高坂さんは不帰への下降点偵察へ行ったりして、40分程山頂でゆっくりした。

9:25テント撤収、劔に別れを告げ一気に下山!と言いたいところだが、
私は下りも苦手で傾斜が立ってくると腰が引けて上手く歩けず、またも遅れ気味。
横井さんはコツをすぐつかんで下りもサクサク速かった。
それでも途中の斜面ではやってみたかったシリセード&滑落停止を繰り返し、男子2人は呆れモード。楽し~!

そんな楽しい時間もとうとう終わり、11:35八方池山荘到着。
初心者を暖かく受け入れてくれてありがとう!また来るねと山々に感謝しながらリフトに乗りこんだ。

最後に
雪訓も受けたことのない初心者の私達に素晴らしい雪山デビューの機会をつくってくださった高坂さん、本当にありがとうございました!
またビギナーズラックなのか、天候が味方してくれたお陰で危なっかしい私達でもなんとか安全登山ができ、とてもラッキーでした。

課題は沢山ありますが、寒いのが大の苦手な私が雪山の魅力に触れることができ、また行きたいと思えたとても貴重な山行でした。

また今回、横井さんは武さんから譲り受けたベテランの香りがするアイゼン、ピッケル、私は玉田さんからお借りしたアイゼン、ピッケルを携行し、装備面でも先輩方のお世話になりました。
みなさま本当にありがとうございました。

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