2014.9.23 谷川岳 一の倉沢南稜

2014/9/23
A、栃木  記 栃木


9月22日 21:30新宿西口集合-谷川岳ロープウエー駐車場泊
9月23日 3:00起床-4:00出発-5:10一ノ倉沢出合5:30-南稜取付7:30-10:10終了点-14:00国境稜線-16:30天神平

2年前の冬にアイスで滑落・骨折して以来、登山活動から遠ざかっていたが、今回久々に取り組める環境となった。Aさんから強力な誘いがかかり、谷川に付き合って頂けることとなった。谷川はもちろん、嵓に入会してから冬以外のシーズンは初めてで、しかもこの2年間全く山歩きをしていない。2週間前に福田さん・待井さんの小川山に便乗し、いくらかしごいて頂いたものの、いきなりの本チャンにやはり不安は残る。しかし、昔からあこがれていた谷川デビュー、しかも予報は晴れということで期待にまかせてのチャレンジとなった。

前日就寝したのは12時頃になってしまったものの、一応車内で仮眠を取り、予定通りに出発。5時過ぎに出会いに到着したがまだ暗いので、明るくなるのを待って出発した。一ノ倉沢右岸を遡行し、滝を巻いて懸垂下降したところで対岸に移り、テールリッジに取付く。特に難しくはないが、足を滑らせるとただでは済まないので慎重に進む。やがて中央稜が前面に現れ、基部に辿り着くとバンドをトラバースして南稜テラスに到達した。先行パーティーはおらず、テールリッジのあたりで後続の1パーティーを確認したのみ(中央カンテに取付いていた)、普段耳にする噂と異なり、貸切状態で全く渋滞はなかった。

1ピッチ目(栃木)
先行させて頂く。いきなりチムニーでハングが現れ、ちょっと怖い。何とか登り切ってピッチを切る。久しぶりのロープワークで手間取ってしまう。1ピッチ目終了で30分経過しており、時間がかかり過ぎているかもしれないと思う。

2ピッチ目(A)
フェース。そんなに難しいところはないのだが、「落ちる=死」というプレッシャーをやけに感じてしまいほとんど恐怖感との戦い。

3ピッチ目(栃木)
へとへとになっていたところ、草付だったのでホッとしながら歩いて次の支点へ。

4ピッチ目(A)
フェースから6ルンゼを左手に巻くようにしてリッジの基部へ。フォローと言えども神経を使う。「結構きつい」と愚痴がこぼれる。

5ピッチ目(栃木)
実質的に2回目のリード。リッジ状を行く。ランナウトすると結構怖く、かと言ってランナーを取っても余り安心感がない。何とか支点へ。

6ピッチ目(A)
出だしはまあまあだが、最後の傾斜をきつく感じ、「これどうやって登るの」と愚痴をこぼしながら何とか終了。
結局2時間半かけてルートを終了。その後、稜線を目指すことにしていたので、ロープ・シューズはそのままにして草付を上がっていった。しばらくは露岩がメインだったが、懸垂岩付近からほとんど藪漕ぎに近い状態となる。3ピッチくらい切ったところでコンテに切り替え、コブの手前でシューズを脱いで小休憩。コブを超えたところでロープもしまった。この後、一ノ倉岳山頂に近づくと猛烈な笹薮で閉口する。「まだかまだか・・・」と嘆きながらやっとの思いで登山道に出ると、既に14時となっていた。

ここから先がまた大変で、ロープウエーの最終16時30分に間に合わないとさらに2時間の下りが追加されてしまうことになる。しかし2年間のブランクは余りにも大きく、かなりバテバテの状態でAさんを追いかけることとなった。肩の小屋まで行って残り1時間半、何とか間に合いそうだということで、Aさんにロープを持って頂き、必死になって下る。ぎりぎりで最終に間に合い、無事に帰還となった。

感想・反省など
・長いブランクの影響もあり、クライミング・体力とも準備不足を痛感させられたが、それでも体力・時間の限りを尽くして予定を全うできた。お付き合い頂いたAさんに感謝したい。
・歩いている最中は「6ルンゼから降りていれば・・・」という後悔もしきりだったが、終わってみると充実感の方が大きい。特に最終ロープウエーには「よく間に合ったなあ・・・」という感慨がひとしおで、よい経験になりました。
・入門ルートでこれだけ苦労してしまうと、この先どうしたらいいか悩んでしまうが、何とか自分なりの登山のスタイルを見つけられればうれしい。

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