インディアンクリーク

2013/9/21-29
玉田、梅澤、他  記 梅澤


「偶数にしたいからメンバー1名募集中だよ」。

この夏休みにユタ州アーチーズ国立公園にあるクラッククライミングの聖地、インディアンクリークへ行く玉田さんからこの一言を聞いた時、まさか自分にエントリー資格があるなんて思いもしなかった。
クラックはトップロープで数回、カムセットもしたことがないど素人なのだ。
そんな私がインディアンクリークデビューしたのだから、人生何が起こるか本当にわからない。

▼9/21(土)快晴
玉田さんと14時に東松戸で待ち合わせ、成田へ向かう。
ANAのチェックインカウンターで私の荷物が限度重量越え(27.6キロ!)しており、泣く泣く超過料金を払う。
カム1セットしか入ってないのにどうして???

気を取り直して出発までゲートで宴会。
さらに機内でもひたすらビールを飲み続ける先輩にやや呆れるが、久々に訪れるアメリカに向けて徐々に気持ちは高まっていく。

サンフランシスコで今回ご一緒するTさん・Sさんペアと落ちあい、国内線に乗り換えソルトレイクシティへ。
空港でレンタカーを借り、1時間弱のドライブで本日泊まるホテル「BEST WESTERN PLUS CottonTree Inn」に到着。
夕食はホテルに隣接しているWendy’s。
サイズ感覚の違いにここがアメリカであることを実感する。

ホテルは1部屋にキングサイズのダブルべットが2台入って、朝食付で1人2600円ほど。
とても綺麗で快適だった。
しかも朝食はオムレツ、ハッシュポテト、シリアル、ベーグルなど食べ放題、ワッフルメーカーまであってつい食べ過ぎることに。

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▼9/22(日)曇のち雨
6時起床、8時にホテルをチェックアウトし、Moabへ約5時間のドライブ。
この日は肌寒く、移動中時折雷雨に見舞われた。
今回はキャンプではなく、タウンにあるホステル「Lazy Lizard Hostel 」に宿泊し岩場へ通う。
ホステルには13時に到着、予定していた1泊10ドルのドミトリーは男女で部屋が別々になるため、急遽キャビンに変更。
2段ベットが2台入っており、4人で1泊47ドルなのでそれでも安い。
シャワー、トイレは別棟にあり、キッチンはオフィスの奥にあった。
こちらに5泊。

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午後は街の山道具屋「GearHeads」で早速私はキャメロットC4#0.4~#4を1セット追加購入。
インディアンクリークはパラレルで長いクラックが多く、同サイズのカムを1ルートに9本使うこともあるらしい。
全員のカムを合わせないと間に合わない。
玉田さんは70mシングルロープを購入。

山道具屋にいる間、外はバケツをひっくり返したようなどしゃぶりになった。
雨とは無縁の地だと思っていたので驚くと、タトゥーだらけの山道具屋の兄ちゃんが『こんな雨は珍しくて、明日から10日間は快晴だよ』と教えてくれた。
それならクライミングに支障ない。よかった。

その後お隣のスーパーで当面の食糧を調達し、ホステルに戻り夕食作り。
玉田さん特製ミートソーススパゲティはすごく美味しい。
軽くビールを飲んで、明日からのクライミングに備え早めに就寝。

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▼9/23(月)快晴
6時起床、朝食と昼食のサンドウィッチ作りを済ませ、7時20分出発。
目指す岩場までは1時間程のドライブ。
車窓からの雄大な景色に圧倒される。

8時30分駐車場到着。
トポで写真は見ていたものの想像以上のスケールに言葉を失う。
朝日に照らされた岩は赤く輝き、この岩を登るなんて私には到底不可能に思えたが、ベテラン勢は嬉々としてトポ片手にルート偵察開始。

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約2時間の偵察を終え、二手に別れ目標ルートに向かう。
玉田・梅澤ペアはBattle of the Bulgeの「The Warm-up 5.9(40フィート)★★」にトライ。
トポには見た目よりしょっぱいとあるが・・・

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玉田1便目
慣れない砂岩に戸惑いながらリードするが、フリクションが効かずビビりまくる。
A0でトップアウトし、トップロープをセット、降りてきてガックリ。
こんな玉田さん初めて見た・・・大丈夫か?私。

梅澤1便目
完全に腰が引けた状態でトップロープでトライ。
出だしから脚が滑り上手くテラスまでも上がれない。
まるで使い込まれたサンドペーパーの上に脚を置いているような感覚。
テラスからはハンドが甘く、レイバック気味に何とか上がる。
その後もザラッと滑る砂岩に悩まされながらテンテンでトップアウト。

玉田2便目
砂岩に慣れたのか1便目が嘘のようにトップロープでサクサク登る。
気持ちの問題かな。

梅澤2便目
トップロープだがノーテンでトップアウト。
ジャミングのきくポイントがわかってきた。

玉田3便目
見事RP!安定してました。

梅澤3便目
ノーテンでいけたので、カムセットしながら登るつもりが核心部から上はカムセットの余裕なく、何とかトップアウト。
まだリードは無理でした。

岩場はとにかく暑く日陰がどんどんなくなっていくため、一度駐車場に戻り、15時20分お隣のSupercrack Buttressへ移動。
5.9ですらしょっぱかったので、私が『これならリードできるかな』と前持ってチェックしていた「Triple Jeopardy 5.7(70フィート)★」を目指す。
が、あまりにグレードが低いせいなのか、チョーク跡もついておらずほとんど登られてない様子。
ラインもイマイチよくわからないため、これはやめた方がいいと少し右横の「Twin Crack 5.9(60フィート)★」に変更。
玉田さんはじっくりオブザベし、あっさりOS!砂岩への苦手意識は完全に克服したようだ。

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トップロープを張ってもらい、私もトライ。
出だしは左壁の細いクラックにフィンガージャムをきめながら、右壁クラックの右手ハンドがきまる位置まで体をずりずり上げていく。
そこからはハンドバチぎきで3手程進み、さらに右側に走るクラックに移動する。
手は右壁の左右2本のクラックにジャミングし、右脚は右クラックにフットジャム、左脚は左壁にステミング。
徐々に右手が甘くなるが脚が安定してるので、ビビらずにいけば核心部も突っ込める。
トップロープでノーテン。
これならリードできるかも。翌日の課題ルートとなった。

16時40分クライミング終了、帰りに山道具屋さんとスーパーに寄る。
夕食は食べたい物を聞かれ『肉!!!』と即答したTさん・Sさんペアが選んだでっかーいステーキとサラダ、味付きの長米に目玉焼きをトッピング。
久しぶりのお米にホッとした。

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▼9/24(火)快晴
6時起床。
7時30分出発。
Newspaper Rockに壁画があるとのことで、クライミング前に立ち寄る。
鹿やムササビ、角の生えた巨人、6本指の足跡などが所狭しと描かれていて面白い。
壁画の前には柵があったが、残念なことに落書きもされていた。

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Tさん・SさんペアをScarface Wallに送り、まだ寒いので車の中でテーピングなど準備をして10時30分昨日と同じ岩場Supercrack Buttressの看板ルート「Supercrack 5.10(100フィート)★★★★」へ向かう。
アプローチは10分。
まだ日が照っておらず状態は良さそう。
すでに1パーティが登っていたので支度しながらじっくり観察。
それにしても長い。
赤い岩にスパッと1本美しいクラックが天まで伸びている。
外にホールドはなく、ジャミングのみでこの長さを登る。
想像しただけでヨレる。

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先にリードしていたデンバー在住クライミング歴15年のクライマーさんはとても親切で、パートナーをビレー中に『クラックに疲れたらFisher TowersにあるAncient Artというマルチがオススメだよ。僕のクライミング人生の中でも最高のルート!』と教えてくれた。
1、2ピッチ目は大したことないが、3ピッチ目は尖った岩の先端に立てて『Absolutely amazing!』なんだそう。
俄然興味がわいてくる。

おしゃべりしてるうちに順番が回ってきた。
玉田さん、朝一便でOS狙い。
日本での玉田さんは朝一便でRPしまくりの朝一男。
アメリカでも男気見せちゃうぞ!

取り付きから直線クラックが始まるテラスまでの5メートル程は、ジャムも甘くホールドが見つからずやや苦戦したようだが慎重に登りきる。
少しレストして、ここから先はジャミングパラダイス!果てしなく続くクラックと青い空と自分だけ。
途中のハングまではキャメロット#2、ハングから上は#3をセット。
ハンドもフットもバチぎきのようだが、とにかく長い。
ハングを超え半分以上登ったところで一瞬体が伸びたのでヒヤッとしたが、持ちこたえて見事OS!上空から雄叫びが聞こえた。
下りてきて感想を聞くと一言「吐きそう」。
途中腹筋の裏?が痙攣するような感覚があったとか。

続いて私がトップロープでトライ。
圧巻の登りを見た後だが、完全にルートの長さに飲まれテラスまででヘロヘロ、ハリハリビレーでなんとか引っ張り上げてもらう。
ジャミングパラダイズ下部は確かにハンドもフットもよくきまる。
ただジャミングし続けることに慣れてない体はすぐに疲れ『テンショーン』。
ハング超えてからは私のサイズではハンドでは甘く、肘まで突っ込まないと止まらない。
しかも気持ち右に傾いていて、体を真っ直ぐに保とうとすると余計右腕に負荷がかかる。
フットも徐々に甘くなり、奥までねじりこんでもスカッと下に抜けてしまう。
あまりの長さに現実感がなくなり、ただただ青い空しか目に入らなくなる。
テン山+ハリハリビレーで何とか終了点まで辿り着く。
終了点にはカラビナはなく結び替えだった(ほとんどのルートが結び替え)。
作業しながら周囲を見渡すと空中に浮いているような感覚を味わえた。

下りてくると順番待ちしていたアイルランド人クライマーさんは同サイズのカムが足りないらしい。
玉田さんがキャメロット#3を1本差し出す。
見事OSした彼は下りてきて『助かったよ?!』と感謝しきりだった。

日が高くなり暑さも最高潮。
1本入魂じゃないけれど、出し切った玉田さんは『本日終了』と早くも閉店宣言。
貴重な木陰で昼食&お昼寝していると朝会ったデンバー在住クライマーさんから『うだうだしとらんと、ちゃっちゃと登らんかい!』的な茶々を入れられる。うっ、まずい。。。

15時、課題となっていた「Twin Crack 5.9」にリードトライ。
昨日はカムセットしながら登らなかったし、慣れない砂岩で不安だったがチャレンジ!脚が安定することもあり、カムセットも落ち着いてできて無事RP。
目標にしていた「海外でリード」をまず1本達成できて嬉しかった。

16時20分クライミング終了、急いでホステルに戻り洗濯のため山道具屋「GearHeads」の並びにあるコインランドリーへ。

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洗濯している間「Moab Dinner」で夕食。
人気店とあり店内は混み合っていたが回転も早い。
チーズバーガー、タコスサラダのクリスピーチキン添えなどをオーダー。
あり得ないボリュームを期待したが、意外にもアメリカにしては控えめボリュームで拍子抜け。
お味はまあまあ、お値段は平均8ドル。

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でもシングルサイズのジェラートはトリプルかっ!てくらいのボリュームで、テンション上がって車内でモリモリ食べてたら、玉田さんの高級ダウンにべっちゃりつけてしまった(ごめんなさい!)。

リカーショップでユタ州産のビールを買い込み、キャビンで宴会。
おつまみはドリトスやクラッカーなどジャンクフード勢ぞろいで楽しい夜は更けていった。

▼9/25(水)快晴だけど強風
6時起床。
8時10分出発。
本日はTさん・Sさんペアがクラックマルチ「Castleton Tower」に行くため、私達は昨日教えてもらった「Fisher Towers」に行くことに。

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オススメの「Ancient Art」はトポでチェックしたところ私にはまだグレード的に厳しめなため、同じエリアにある1ピッチの「Carson Chimney 5.7」に登ることに決定。
大きなきのこが2本並んで生えているような奇岩だ。

岩は車道からも見えるため、路肩に駐車し9時55分出発。
岩を目指して砂漠を突っ切る。
砂漠には水晶の欠片がたくさん落ちていた。
2度アップダウンを繰り返し、約25分で岩に到着。
近づいて見れば見るほど奇妙な形、これぞ自然のアート。

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左から強風が吹き付け、支度している間も物が飛ばされないよう気を使う。
岩は脆く触るとボロボロと崩れる。
強風と脆い岩、まるでアルパイン。

10時40分、玉田さんリードでクライミングスタート。
左右の岩の間をステミングで登り、右岩中間部に乗り上がる。
240cmスリングを岩にタイオフし、すぐ横の隙間にキャメロット#4をセット。
左岩に乗り移る手前にもキャメロット#2で気持ちばかりのプロテクションをとる。
左岩には中間点にボルトが2箇所。
さすがの玉田さんも強風を正面からまともに受け、なかなか左岩に乗り移れない。
ビレー中もあまりの強風にしゃがみこむこと数回。
敗退も頭をかすめたが、さすがはアルパイン経験豊富な先輩、スタティックなムーブで見事OS!

吹き付ける風は気温上昇とともに強度を増す。
急いでフォローで取り付く。
上から確保されていても強風をまともに食らうと思うように体が動かない。
リードはさぞ怖かっただろう。
右岩から左岩に乗り移る核心部では左のガバホールドまでが遠く、強風がなければ右手スローパーだけで耐えられたと思うが、どうしても怖くて右手でボルトを一瞬掴んでしまった。
なんとか登りきり急いで記念撮影。
強風で砂が目に入り開かない。
でも高所でのお約束、サタデー・ナイト・フィーバーだけキメて大急ぎで懸垂下降。

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長居は無用、11時40分撤収。
20分で無事車に辿り着き、自分の顔を見ると顔面砂まみれでかなり笑えた。
「Castleton Tower」のTさん・Sさんペアもこの強風では敗退確実と早めにピックアップに向かう。
案の定、駐車場に着いて20分後に2人は帰ってきた。

強風のため、午後は「アーチーズ国立公園」観光に切り替える。
広大すぎる敷地に巨大な奇岩の数々。
最初は興奮気味に写真をバチバチ撮っていたが、強風と疲れからか撮影スポットで車から降りるたび全員テンションが下がっていく。

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それでも公園内をぐるっと車で1周し、Moabの街を少し歩き、夕食材料の買い出しをして、17時にホステルに戻った。
シャワーの前にキャビン外のベンチでみんなで乾杯!乾いた体に冷えたコロナビールが染み渡る。
アメリカで飲んだビールでこの時のコロナが一番美味しかった。

夕食は簡単にできるタコス。
卵も余っていたので、使い切り作戦とばかりに玉田さんが卵8個でオムレツ作り。
巨大オムレツにケチャップで「MOAB」とデコり完成。
宿のおじさんはオムレツを見て大爆笑、写真を撮っていた。

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▼9/26(木)快晴だけど強風
6時30分起床。
8時15分出発。
本日クライミング最終日。
それぞれ狙うルートに向かう。
まずは玉田さんがSupercrack Buttressの「Unnamed 5.9+(30フィート)★★」でアップ。
昨日同様の強風が真横から吹き付け、まだ日陰の岩場は恐ろしく寒い。
ダウンフードを被りモジモジくん状態でビレー。
玉田さんさっくりOS。

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上手な人にはアップにもならない短いルートだが、私の目標ルートに決定。
OSトライするか、トップロープで登るか悩む。
結局あまりの寒さと強風に気持ちが萎え、OSトライは諦めトップロープ決定。
カムセットしながらノーテンでトップアウトしたが、リードしてたら落ちたかも。

玉田さんは一昨日下見していたSupercrack Buttressの「The Incredible Hand Crack 5.10(100フィート)★★★★」にトライ。
長さはSupercrackと同じだが、中間部がかなりハングしており、カッコいい。
核心のハングまではハンドバチぎきなのかサクサクいったので、OSしちゃうかなと思ったらテンションがかかってしまった。
気持ちが足りず突っ込めなかったようだ。
ハングを超えると腰掛けて大レストできるポイントがある。
その先はクラックの外に階段状のフットホールドがあるので楽々登っていた。

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日が高くなり気温も上がってきたので「Unnamed 5.9+」にリードトライ。
依然強風だが短いルートなので覚悟を決める。
クラックの外にもフットホールドがあり、出だしやや上のハンドが甘い核心部を超えれば安定してカムセットできた。
RPして目標達成。

玉田さんの「The Incredible Hand Crack」2便目。
集中して挑む。
核心部まではさくさく登り、一瞬気合をいれてハング突入。
心配だったが、1便目と違いとても安定していてすんなりクリア。
レストポイントでも大レストすることなく、あっさりRPしてしまった。
下りてきて感想を聞くと一言「吐きそう」。
お疲れさまでした(笑)。

15時を過ぎたので一旦駐車場へ戻る。
30分ほど車の陰でレストし、Tさん・Sさんペアを追いかけてDonnelly Canyonの「Generic Crack 5.10-(120フィート)★★★」へ。
初日のルート偵察時に度肝を抜かれたロングルートだ。
美しいというより力強い印象を受ける。
ちょうど日が傾き始めたので、岩が暖かなオレンジ色に染まる。
私はもう登らないのでカメラマンに徹し、あらためて写真集のような景色を満喫した。

最終日なので遅くまで岩場に残り、18時15分駐車場出発。
もうこの岩場に通うことはない(しばらくは)と思うと悲しい気持ちになった。
スーパーに寄りホステルに戻ったのは20時過ぎ、シャワーの後遅い夕食作りにとりかかる。
残飯整理のため日本から持ってきた調味料で青椒肉絲を作り、昨晩の余りのタコスシェルやレタスで包んで食べた。

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▼9/27(金)曇のち雨・雪のち晴れ
6時30分起床。
本日はソルトレイクシティまで移動し、お買い物ツアー。
荷造りをし、8時40分ホステルをチェックアウト。
日本から持ってきたキッチングッズや食料を共有の棚に大量残置。
みな自炊するので有効活用してもらえるだろう。

山道具屋とスーパーで最後の買い物をし、9時50分Moabを後にする。
ひたすら続く一直線の道を延々5時間ノンストップドライブ。
結局アメリカにいる間の運転はずっと玉田さんがしてくれた。
みなが疲れて眠りこけている時も安全に運転し続けてくれたことに大感謝です。

ソルトレイクシティまでの間には雪がちらつき、気候は真夏から一転、真冬に変化した。
ソルトレイクシティの山々もこの一週間で雪化粧しており『さすが冬季オリンピック開催地だな』との玉田さんの一言に一同納得。

お買い物ツアー1軒目は郊外の「Black Diamond」直営店。
BD製品しかないのかと思ったが、Petzlなど他社製品も扱っていた。
特に割引はなく正規価格。
続いて大型アウトドアショップ「REI」、「Patagonia」のアウトレットを巡り、17時30分ホテル「Super 8」にチェックイン。
初日泊まったホテルとほぼ同じサービスで、1人2400円ほど。
空港には車で10分と至近。

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夕食はアメリカ最後の夜なので全員一致で『ステーキ!!!』に決定。
検索してヒットした「New Yorker」というステーキレストランへ向う。
到着すると駐車サービスがあったり、おやおや?という雰囲気。
フリースに山パン、足元はクロックスの全身山屋ルック、ドレスコードがあれば完全アウトだ。

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入店すると洒落たバーカウンターに煌びやかな内装。
お客は全員ドレスアップしており、金曜の夜だからなのか満席。
日本人4人だけが完全に浮いていたが、入店拒否されることもなく10分程で席に案内される。

せっかくなので、全員5000円のコース(前菜、メイン、デザート)をオーダー。
玉田さんはシーザーサラダ、ステーキ、NYチーズケーキ、私はベイクドトマトとアボカドのサラダ、ロブスター、クリームブリュレをチョイス。
サラダとステーキ、ロブスターはとても美味しく大満足だったが、デザートは繊細さに欠けていた。
こんなお店はやっぱりオシャレして来たい。

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▼9/28(土)曇
3時起床。
フライトが6時のため、空港に4時到着。
レンタカーを返却し、サンフランシスコへ。
サンフランシスコ空港で朝食にサンフランシスコ名物「クラムチャウダー」をオーダー。
具沢山で、塩味も程よくなかなか美味しい。
ただ早く食べないと容器がわりのパンにスープを吸われるので要注意。
玉田さんは最後までアメリカにこだわり、ハンバーガーと尋常じゃない量のガーリックにまみれたフライドポテトを食べていた。

▽最後に
インディアンクリーク行きが決まってからの3ヶ月間、クラック特訓したお陰で、簡単なルートは何とかリードできるようになったが、海外ならではのロングルート、人気ルートを楽しむにはそれなりの実力が必要なことを痛感した。

とは言え、初心者でも懐が深く、大きすぎる岩に遊んでもらえ、何より壮大な自然を眺めながら毎日クライミングができ、とても幸せな時間を過ごすことができた。
ぜひSupercrackをRPできるくらいの実力をつけて再訪したい。

また、今回初心者の私に海外クライミングのチャンスをくださり、全てアレンジしてくれた玉田さん、大変大変お世話になりました。
海外クライミング、クセになりそうです!次はスコーミッシュに行きたいな。

◎ルート&使用ギア
【Battle of the Bulge】
・The Warm-up 5.9(40フィート)★★
60mシングルロープ
キャメロットC4 #0.5、#0.75×2、#2×2

【Supercrack Buttress】
・Twin Crack 5.9(60フィート)★
60mシングルロープ
キャメロットC4 #0.5×2、#1×2、#2、#3、#4

・Supercrack 5.10(100フィート)★★★★
70mシングルロープ
キャメロットC4 #0.5、#1、#2×3、#3×6

・Unnamed 5.9+(30フィート)★★
60mシングルロープ
キャメロットC4 #0.75、#1、#2×2

・The Incredible Hand Crack 5.10(100フィート)★★★★
70mシングルロープ
キャメロットC4 #2×7、#3×2

【Fisher Towers】
・Carson Chimney 5.7
60mシングルロープ
キャメロットC4 #2、#4、ヌンチャク2本、240cmスリング1本、環付カラビナ1枚

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