本名御神楽岳

2010/05/08
桜井  桜井 記


御神楽岳は越後山脈の福島県と新潟県の国境稜線上にある山である。
どちらの県側からも登山道があるがアプローチ距離からして福島側からの方が取付きやすそうで日帰りも可能だろう。
ただこちらから登ると前衛峰である本名御神楽岳を越えて行くことになる。
自宅を4時半に出発する。田島から会津川口を経て只見川の本名ダムから霧来沢(きりきたさわ)沿いの林道に入る。順調に行けばこのまま車で登山口まで入る予定であった。
ところが雪解け後で道も結構荒れていて暫くすると雪の塊で林道が塞がれていた。車を諦めて歩くことにする。立派な標識のある登山口まで林道歩きに1時間半ほどかかった。
霧来沢に沿って登って行くがトレースもなく残雪の上を辿って行く。
暫く行くと八乙女の滝が現れる。雪解けで水量も多い。ここは右から巻き道がついていてトラバースと下降に鎖も設置されている。
沢に戻りこの先の鎖を伝って右壁を登り左の雪渓に移るところがいやらしい。落ちれば沢の濁流に飲まれてしまう。帰りの下りの方はがもっときついだろう。

mikagura01  mikagura02

ここを過ぎ再び雪の上を歩いたり夏道を歩いたりする。夏道もまだ荒れていてこれが二百名山の登山道かよと思わせる。おまけに蛇にも遭遇した。
八丁洗坂と呼ばれるは美しい滑床の流れを過ぎ右から入っている鞍掛沢を超すが今の時期増水していて飛び石伝いに行くことが出来ないので少し上流まで登り雪を利用して対岸に渡る。
やがて道は沢から離れ山腹を巻く様に高度を上げて行く。山道にはもう雪がなくなった。
急登をひたすら一時間ほど登ると杉山ケ崎というコルに着く。休みない急登であったので結構高度が稼げた。ここから北に方角を変え尾根づたいに辿って行く。
さらに尾根を行き一旦下り登り返したところが熊打場と名付けられた岩場になる。ここには鎖が掛かっていて高度を稼げる。ここを過ぎると再び雪道になり避難小屋に到着した。
避難小屋は入り口がまだ開放されていなかった。ここでお昼にする。お湯を沸かしてカップメンとコーヒーと思っていたが下山予定の1時までもういくらもない。ゆっくりする時間はないのでおにぎりを2つ食べてカメラ以外の荷物をここにデポして本名御神楽岳をピストンすることにする。残念だが御神楽岳は次回までおあずけだ。
雪の斜面を約20分ほど登りピークに着いた。ここには雪は無かった。今まで見えなかった新潟県側の眺望が素晴らしい。
御神楽岳も目の前に見えるが次回のお楽しみとしておこう。

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一通り写真を撮ったら早々に下山に掛かる。雪の斜面の下りは早い。あっという間に避難小屋に到着した。登りと同じ道を下っていく。急登を下り明瞭でない道を辿っていくが途中で道を見失ってしまった。下に沢の雪渓が見えていたのでそのまま藪を漕いで下っていくとまた登山道が現れた。
霧来沢に降り立ち同じ道を下っていると登ってくる2人パーティとすれ違う。今日始めて人と会った。彼らはこの先途中でテントを張るという。彼らも人と会うとは思っていなかったとのことだ。
八乙女の滝のいやらしいトラバースも何とかこなし登山口に辿り着く。ここから林道をまた歩き車のある場所へ辿り着いた。
車の終点7:40 登山口9:00 杉山ケ崎12:00 避難小屋12:40 本名御神楽岳 13:00 登山口 16:00

車の終点 17:30

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