八ヶ岳権現岳東稜

2000/1/8~9
メンバー:飯田・星山  星山 記


先週に続いての八ヶ岳東面。今回は朝出て出合小屋に一泊、次の日出来るだけ下まで降りるという計画。
1月8日 清里13:45出発。出合小屋までは同ルート。曇っていて風が強い。天気予報もあまり良くないので心配。足跡がいくつかある。小屋に近づくと煙突から煙り。
小屋にはいると名古屋4人と京都5人の2パーティーがいた。声高らかに談笑していたが私たちは夕飯を食べ早々に寝る。
翌1月9日 5:50旭岳東稜までは同ルートなのでヘッドランプで出発。しかし暗いと分かりにくい。旭岳東稜取付を過ぎ、しばらく行くと二俣。権現沢左俣に入る。だいぶ明るくなってきた。狭いゴルジュと書いてあったが通過できるのかと心配するほど両岸が立っている。沢は完全に凍結しておらず,薄氷の下に水が流れる音がし、歩くとポコポコと空洞の音がする。慎重に歩を進める。 取付はゴルジュの切れた右の斜面とあるが10m以上氷化していてちょっと危険。6:30少し先から取り付く。最初はズボッズボッと膝上までもぐる。上に行くにしたがい雪は消える。約100mの急斜面に1時間近くかかった。 7:25ヤセ尾根に出る。傾斜は落ちず楽ではない。雪が降ってから人が入っていないらしく足跡が不確かだが,尾根を忠実にたどる。雪面が目の前にあるような急斜面が続く。木の枝をつかみ体を持ち上げる。岩稜が現れたりナイフエッジになったりで気が抜けない。空は真っ青。前回は赤岳に雪が着いていなかったのに真っ白。
樹間からバットレスが見えるようになる。圧倒されるすごさ。ロープを出してナイフエッジを馬乗りになって越える。1ピッチで基部に着く。バンドを左に伝い草付きを10m登るとバットレスの左稜線。風が出てきて樹氷がシャワシャワと普を立てて落ちる。
ここからいよいよ登攀が始まる。最初から困難。3ピンから上はかぶりぎみだ。「落ちる」とか「死にそう」とかプチプチ言いながらロープで引っ張られながら這い上がる。その上は少し傾斜が落ち左にトラバースし木につかまりながら登る。後は頂上までやさしいが念のためロープを引く。13:35縦走路。左に2,3分で権現岳頂上。
今日中に帰れそうなので先を急ぐ。押手川出合いまでは,岩の上に氷がついていたのでアイゼンを着けたまま。そこからスニーカーに履き替えひたすら急ぐ。18:45小淵沢到着。

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