山本美香子の沢報告

2000/5~9
山本美  記


今年はたくさん沢登りに行きました。会山行の沢を除けば、やさしくてきれいな沢ばかりです。

丹沢 小草平ノ沢 5/21(日) 同行者 山本裕

四十入瀬川に沿って林道を登り、終点の登山訓練所の手前に10台ほどの駐車スペースがある。P托1:25出発。登山道を登り、沢と出合った所から入渓、すぐにF1、体がなれていないせいか、一番こわかった。沢は短く、滝も小さくすべて直登できる。
出合から堀山の家まで1時間25分で行け、出合に戻ったのがPM3:30。沢に行きたくなったら午後からでも取り付ける、お手軽な沢だ。

丹沢 水ノ木沢  6/17(土)~18(日)同行者 山本裕、佐藤

丹沢の沢の本を見ていて「ナメとナメ滝が続くピカイチの沢」の言葉に惹かれて行ってみました。
西丹沢世附川本流にあたる沢で、取り付きまでは、丹沢湖のゲートから延々3時間半の林道歩き、天気予報では1日持ちそうだったのに、途中から雨が降り出す。いいかげんあきたところで、林道がだんだん粗雑になり、大きく右にカーブした所に沢へ下る踏み跡がある。入渓PM1時ごろ。
滝は、釜を持つ4m滝は高巻いたが あとはすべて直登できる(最高2級らしい)。二俣を見過ごし、一瞬、梅ノ木沢に入ってしまうが、すぐに気が付き戻る。二俣のわかりにくい沢だ。この先は快調、雨が降ってなければ超快適。ナメが連続し、ナメ滝が続く。丹沢にも、こんなナメのきれいな沢があるんだ!人があまり入らないのか、ごみも全くなく、水もきれいだ。かなり上流で、沢を埋め尽くす倒木の大群あり。急な棚を3段越すと水が滴れて急登になる。赤テープに導かれて進み、ガレてきたところで右側の尾根へ逃げ、尾根沿いに50~100mほど登ると、縦走路に出た。
右に行き、菰釣山山頂へ。晴れていれば眺望がすばらしいらしいが、ガスガスだ。そうそうに菰釣避難小屋へ向かって20分ほど下る。ここで1泊。雨なので、小鼻の中で焚き火をするが、煙いのと灰とですごいことになる。小屋には、なんと布団があった。小屋の外に大きな瓶があり、たまっていた水で鍋を洗ってお茶をわかしたが、次の日の朝見てみたら、ボウフラがうようよ泳いでいた...小屋のノートに、水ノ木沢を心から愛している人が、水ノ木沢をたたえる詩を書いていた(それも2つ)。「水の木沢の妖精さん、僕にほほえんでおくれ」とか書いてあった。悪いけどくさすぎて心から笑ってしまう。一読の価値あり。
次の日は快晴。ブナ林が美しい。のんびり道志村へ下り、延々アスファルト道路を歩いて(2時間)道志の湯に浸かる。バス3本も乗り継いで、やっと電車の駅(橋本)についた。4時間もかかった。
水ノ木沢は、西丹沢の山奥の秘境だ。

笛吹川 東沢釜ノ沢  7/1(土)前夜行日帰り 同行者 山本裕二郎

前日の夜、西沢渓谷の村営無料駐車場に行き、車中泊する。
朝5時起床、朝食を食べて5時45分に出発。二俣到着6時15分。吊り橋を渡って右の踏み跡をたどり東沢へ入る。渓流シューズに履き替える。数回の渡歩のあと、鶏冠谷出合から右側の登山道に入り、山の神まで行く。途中2力所ほど橋が壊れてい
て、一旦河原に下り登りかえした。山の神からさき、東沢本流を再び河原歩き。渡歩を繰り返す。乙女の沢や東のナメ沢、西のナメ沢と、ナメの美しい沢が出合うたびに感激。東のナメ沢と西のナメ沢の間と、西のナメ滝と釜の沢との間に1カ所ずつやなところがあった。裕さんが滑って腰までドボン、私も水流に足を取られて転び、全身びしょぬれ。恐いものなしになる。釜ノ沢出合には、岩に赤丸の印があった。9時20分着。
さっそく魚止滝。たよりなげな木の枝を、うまく岩に立てかけて、妓を踏み台にして取り付き高巻く。5回目でやっと成功し、後ろで黙って見ていた裕二郎が拍手していた。滝を巻くと、千畳のナメだ!わ-すご一い!6m曲がり滝は右側を巻いた。
雲りがちの空が快晴に変わる。両門の滝がまた絵のような良い景色だ。2つのナメ滝が合わさり、まわりの緑と釜の水色がマッチして、何とも言えない芙しさだ。しばらく休憩する。寝転がっていた裕二郎が、虫に刺された。右側の踏み跡から高巻き、落ち口でロープを出した。長い長い河原歩きの途中で昼食を取るが、稜線はまだ遠い。いくつかのナメ滝を巻き、ばっちりと道標のついた分岐を過ぎ、登りが急になってくると、木賊沢との分岐につく。甲武信小量の水場に向かって、一直線に細くなった沢をつめる。気持ちよいつめで、両側はお花畑だ。水場で、下から持ち上げたど-ルを冷やし、甲武信岳の頂上で乾杯した。
近丸新道を下るが、途中で雷雨に会い、止んだあと下界に虹がかかる。下りに3時間かかり、駐車場に戻った頃には辺りが暗くなり始めていた。遅くなっても温泉にはしっかり入る。「はやぶさの湯」は、露天風呂付き500円で、シャンプー付き。長い1日だった。

奥多摩 竜喰谷  7/29(土) 会山行 松元・宇賀田・山下・田島寛・山本裕

会山行1日目。アホな私はヘルメットを忘れたので、裕さんが貸してくれた。車で出合近くまで行き駐車場(というか路肩)に止め、駐車場の裏から踏み捗を下りる。直ぐ対岸に徒渉し、踏み跡を登ると竜喰谷に入る。
けっこうナメが多く、水もきれいで静かな沢だ。滝はシャワークライムが多いが直登できるし、巻道もしっかりしている。直登組の寛、裕、美香パーティーと、巻組の松元 宇賀田、山下パーティーとでは、まるで違う沢に行ったみたいだった。片やビショビショ、片やさっぱり。
F4は、ルート図では4級になっていたが、ホールドスタンスともカチッとしており3級くらいの印象だった。せっかく持ってきたのでロープを出す。沢登りの途中で、松元さんが倒木にはえたデカキノコを見つけ、人食いキノコだと脅かしたり、カメラで水中から裕さんの足を撮ったりして遊んでいた。おちゃめだ。
二俣で、左のダテノ沢に入る。水がさらにきれいになり、透き通ってキラキラ光っている。ほどなく林道に出合い、終了。
ニノ瀬へ向かって下る。ぜんぜん道標がなく、延々と山肌を巻き続けるので道を間違えたかと思ったが、1時間半ほどで駐車場に到着した。

丹波川本流  7/30(日) 会山行

泳いで、へつって、落っこちてあせって水飲んで、王子様に救出され、巻いて、泳いで(引っ張られて)、巻いて、滝を登って終了?
村上さん、常世田さんを始め、皆さんにたいへんお世話になり、ありがとうございました。終わってしまえば、他の沢の記憶が無くなるほど強烈なインパクトのある、楽しい沢でした。特に、ゴルジュが迫力満点でした。また行きたいとも、少しだけ...
勘違いしてたこと:おいらん淵は池だと思っていたが滝だった。
教訓:ライフジャケットは必需品だ。

滝川本流~水晶谷  9/2(土)~3(日) 会山行 常世田・宇賀田・山本裕・星山・澁谷・羽場

常世田さんにおんぶにだっこで、大変お世話になりました。
滝川本流が長い。泳ぎは1カ所で、へつりはいっぱい。ぶら下がったシェリンゲに摘まりながら滝を越したりと、どきどきするところもある。でも、丹波川より楽だった!
水晶谷に入り15分ほどのぼったところで大宴会。盛大なたき火が暖かい。水晶谷は、水量もぐっと減り、静かで落ち着いた、滝と緑の美しい沢だった(景色を見る余裕がでたせいか)。きっちりと水晶山の山頂にでて終了。天気が良いので、雁坂峠までお散歩し、富士山をバックにみんなで記念撮影をした。

あと、赤木沢に行きました。以上です。

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