谷川岳 中央カンテ

1997/6/22
メンバー:和智・田島(寛)  田島(寛) 記


一の倉出合を4:00に出発。テールリッジを登り5:00に中央稜基部に着く。雲稜ルートに向かう杉浦/飯田パーティーを見送り、我々も準備を済ませ変形チムニー取付へ。ところが台風7号の影響か1P目は水が流れ落ちとても登れそうにない。相談の結果、中央カンテなら多少なりとも状況が良いのでは、また二人とも一度登っておりルートも知っているということで、変形チムニーを諦め中央カンテに取りついてみることとなった。
和智君は先先週登った時に奇数ピッチをリードしたとのことで、今回は僕が先ず1P目に取りつく。トラバース後凹状岩壁下部に入るとやはり相当濡れている。2P目は左上気味に左側へ横断するのだが、途中水が流れている部分もあった。3P目は出だしこそ濡れていたもののカンテに出ると結構乾いており、4P目にかけて展望の素晴らしいカンテを快調に登る。5P目のチムニーは抜ける手前で右に出る所がやや厳しい。6P目はビレ点から左に回り込み右上。核心の6P目(Ⅳ+、Al(Ⅴ+))はルート中唯一壁らしい部分が出てくる。まず左上気味に少し登ると3m程の垂璧にぶつかる。Ⅴ+なのだがとてもフリーで登れる気がしないのでアブミを取り出す。上はかぶり気味で、右に一歩出て超えるが、ハンク下のアブミを回収するのに苦労してしまった。その上は四畳半テラス下のハングを左の凹角、から回り込んで上がるが、ここでもアブミを使ってしまった。(昨年登った時は、残置のシェリンゲが下がっていて、どちらもAOだった。)
8P目は左の凹角内のクラックを上り、烏帽子岩に向かって9P目を登る。最終ピッチはガラガラのルンゼから左の草付に出て終了。しばらく草付の踏跡をたどると絶好のテラスがありここで大休止。
テラスからは少しクライムダウンした後、2回の懸垂で六ルンゼの下降点に達する。今回は天気もまずまずで、人も少なくのんぴりと楽しい登攀ができた。ただ、ルート下部でザイルが濡れてしまい、重くて苦労した。また懸垂時も下側のザイルを引き上げるようにしないと降りてゆかず結構大変だった。

戻る

 

Bookmark this on Yahoo Bookmark
Bookmark this on Google Bookmarks