八ヶ岳のお手頃な利用法

1994/4/1~2
佐藤(寿) 記


今回は安直なハヶ岳ツアーを紹介します。まずはモデルプランを。

4/1(土)5時半に部屋を出て、高尾 6:44発の普通列車に乗り継ぎます。茅野駅を10時に出るバスに乗れば、午後1時過ぎには赤岳鉱泉に着くでしょう。
プラブーツには電車の中で履き替えておきましょう。山の中では必要のない運動靴はブーツケースに入れて、美濃戸口の建物の陰に隠しておきます。
テント設営・休憩等で1時間ほど過ごして、中山尾根に向かいます。乗越から踏跡がなくなり、多少の躊躇はあるかもしれませんが、かまわず進みます。垂れ下がっている赤と緑の2本のローブに驚きつつ、岩壁基部に着くころには、時刻は5時近くになっています。壁を背に一休みしたら、「まあ、ダイエットにはなったよな」と自分を納得させつつ、同じ道を戻ります。
今日は朝が早かったから、隣のテントがうるさくても、早寝ができるはずですが、どうしても気になる場合は、一喝してやりましょう。

4/2(日)さあ、今朝も早起きです。4時に起きたのにもかかわらず、なぜ出発が6時過ぎになってしまったのだろう。そんなことはさっぱりと忘れて、ジョウゴ沢へ行きましょう。
F2はボロくなっていますが、丁寧に行けば大丈夫。右ルンゼの滝にトップローブをかけようとしても手間がかかるので、結局はあきらめます。でもリードする場合は2本のハンガータイプのボルトで安心です。
最後の大滝も半分埋まっているので、右側から楽勝で登れます。その筋の方は正面の水のしたたるツララを登るのもよいでしょう。
大滝が終わったら、左側の尾根に取りつき、その後適当に行けば、硫黄岳から続く縦走路に出ます。
赤岳鉱泉に戻ってみると9時半。お茶を飲んでから片付けをしても、お昼ごろには美濃戸口に到着します。なお、この辺りの時間の各停はかったるいし、運行をしているので、余裕のある方は、チケットショップで特急の切符を買っておくとよいでしょう。

週末に八ヶ岳に行くことを考えると、たいていは金曜の夜のアルプス号になります。でも、電車の中はあまり眠れないし、茅野駅に着いて寝袋を引っぱり出しても、2時間ほどしか時間はありません。寝不足のアプローチはつらい。
それなら、自分のふとんでゆっくり寝て、早朝に出かけた方がよいのでは。これなら金曜の夜に東京で用事を済ませることも可能です。
えっ、せっかく行くのだから時間を有効に使いたいって。その気持はわかりますし、そういうときもあるでしょうが、ここでは気軽に行くことを提案しているのです。
例えばアイスクライミングは、時期も場所も限定されますから、1年間である程度の数をこなすのは難しいです。でも、こんな気持でいれば、ちょっと行く回数が増えるのではないでしょうか。

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