大洞川 栂ノ沢

1994/6/18~19
メンバー:木元・平舘・山本  記


金曜日の夜に西武秩父線の最終電車の中で待ち合わせ、終点の西武秩父から歩いて数分の秩父鉄道「お花畑」駅でビバーク。
翌朝、朝一の電車で三峰口まで行きタクシーをさがすが、タクシー会社はシャッターを下していてやっていない。仕方なくバスで秩父湖まで行く。(8:00)
ダムを超えて大洞林道をえんえんと3時間、3人でしゃべりながら、途中イヌをかまったりしながら歩く。
大洞川をわたる橋を過ぎてしばらく行くと松葉沢の上を通る橋につき、準備をして沢にはいる。松葉沢に入ってまもなく、超越不能な堰堤に行く手をはばまれ、(その先にも、もう一つ堰堤が見えた)
しょうがなく林道に戻る。ちょっと道を戻ったところに、たぶん釣り人用とおもわれる大洞川におりる道がある。それを使って井戸沢出合に到着。(11:30)
カラ梅雨のせいか水量が少なく、「水中のスタンスを使って」というような処も水面に出ていたようだ。それでも深めの釜や、腰まで浸かる流れもあり、こういうところは考えてヘツれば大して濡れないのだろうが、泳ぎの好きな木元さんにつられてついついズブぬれになる。キンチヂミならぬ、キンヒヤシであった。
釣り人がおおぜい入谷するせいか、弁当ガラや空き缶、シート等の残置物が目につく。釣り人ゆるせん。だいたい獲物のロクにいない日本の沢でやる釣りなどは不健康なスポーツだ。
キンチヂミの巻き道は踏み跡をたどってかなり上らされる。これをぬけてちょっと行くと栂ノ沢に入る。こちらは沢が小振りになってはいるが、小滝が連続していてまた楽しい。全般に今回の沢は岩質のせいか、水質のせいか、コケのせいなのか、岩が見た目よりずいぶん滑りやすい。地下足袋ワラジから脱却して、渓流シューズを新調した平舘さんがちょっと残念そう。
20mのナメ滝は階投状で易しく、こんな感じの滝がヒツゴーにあったなあと思い出す。ナメ滝を越してから天場をさがし、適当なところで落ちつく。(16:30)
平舘さんがツエルトをはり、私が夕めしの用意に米をとぎだしている間に木元さんがタープを張ってその下で焚火の準備をする。なんか「キャンプ小唄」的な風景だ。日が暮れるにつれて天気は下り坂で、急に寒くなりだしたので、焚火がありがたい。本元さんは今日で28才になったそうで、沢の中で誕生日を迎えるなんて最高だ、とか、この沢は今まで自分の遡行した中で一二をあらそういい沢だ、とか言いだした。そーかなー。なんかヤケぎみなんだけどなー。

翌朝、梅雨寒にブルブルふるえながら出発。(7:30)
今日は絶対泳ぐまいと心にきめる。4投33mの巻き道は木の根をつかまりながらのジメジメした岩混じりの草付きでこわい。ルートファインデイングに苦労しながら巻き終わって沢に戻ってみると、どうやら連瀑帯も左からいっしょに巻いてしまったらしい。木元さんは巻き道のヤバイところの見きわめがうまくて、それで何とか抜けられた感じである。
二俣を左に入り、水流のある沢を左に2本見送ってあとはトイ状の、ほとんど水の涸れた沢をひたすら直進すると雑木混じりの笹原になる。鞍部をめざして稜線に出ると、そこに笹道が横切っていて、そこに入ったのがまずかった。本当は
鞍部をのっこして反対側の斜面を50mほど下ったところに縦走路があった。(10:30)
帰路は飛竜山を通って尾根道づたいに「お祭」におりるつもりだったが、雨が降っていてしかも寒いので三条の湯経由でおりる。

三条の湯(12:30)-鴨沢(15:00)

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