一ノ倉沢・南稜フランケダイレクト

1994/6/5
メンバー:桜井・木元  木元 記


桜井さんと二人、衝立岩・本庄山の会ルートを目指して出合を出発する。天気予報では雨を伝えていたが、昨日同様晴れ間が広がっている。
中央稜基部で準備を整え、アンサイレンテラスヘ向かう。我々は3番手で、後続も1組やって来る。先行パーティにきくと、1番手がA字ハングで2番手が雲稜第2、そして我々が本庄で後続は雲稜第1とのこと。雲2パーティのラストが登るのに続いて、木元リードで1ピッチ目を登る。
二人用テラスに私が着くと、A字パーティのピレイヤーが待ちかまえていたかのように、「本庄に行かれるそうですが、止めた方がいいですよ」と話しかけてきた。一体何なんだと思ったが、そのヘルメットには大きく「登研」と書いてある。さらにその人は、「途中に100kg位の大きな浮き石があって、危険な状態ですよ」と付け加える。
上を見ると、そのパーティのトップはテンションで下降中で、「いやー、丸山の京都府立大ルートより悪いなー」などと言っている。
桜井さんにも上がってもらって4人で話し合うが、本庄ルート2ピッチ目のビレイ点下がボロボロで、ネイリングするかボルトを打つかをしてその部分を迂回しないと、危なくて登れないだろうというA字パーティの意見を聞いて、今回はあまり時間がないという事もあったので(15時に出合集合の予定だった)下降することにした。
中央稜基部で今からどうしようかと相談し、短いルートを、という事で南稜フランケダイレクトヘ向かうことにする。桜井さんは3年前に登っているのだが、私はまだ登ったことがなかったのでつき合ってもらうことにした。
いやにのんびりした先行パーティが1ピッチ目を登のに続いて、鎌形ハングの下に不要な装備をデポし、空身で取り付く。
1ピッチ目:桜井リード。セカンドの立場を利用してオールフリーで登ろうかと思ったが、結局アブミを使ってしまった。しかし凹凸の烈しいハングなのでアブミに乗るとからだがゴツゴツとぶつかって痛い。ここはやはりフリーで登った方がすっきりすると思う。
2ピッチ目:木元リード。出だしの、立木に立ってから壁に移る所は恐いが、その後はやさしいフリーのピッチ。
3ピッチ目:桜井リード。右上する短いピッチで特に問題はなし。
4ピッチ目:木元リード。少々岩の脆い部分にさえ注意すれば快適なピッチ。
その上の「ほとんど登られていない」という部分は登る気がなく、そのまま南稜のプッシュ帯上のビレイ点までザイルをのばして終了。
フリー主体の4ピッチなので、あっと言う間に登ってしまった。すぐに下降して出合到着は12:30。この日は終日天気が良かったので、少々もったいない一日であった。

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