一ノ倉沢・中央稜

1994/8/6
メンバー:宮城・小林  小林 記


8月5日、PMl0:00新宿に木元、山本、宮城、小林で集合して一ノ倉に向かうが都内では物音い雨が降ってきた。明日は本当に大丈夫かと思いながら、天気予報で見た晴れのマークを信じて、一ノ倉の出合へと車を走らせた。
AM5:00起床。周りを見回すが、あまりクライマーの姿は見なかった。沢をどんどん詰めていくが、今回は沢筋の右側から登り、少し雪渓に降りてテールリッジにたどり着く。本元、山本氏たちと別れ、すぐにビレイポイントを作る。
1ピッチ目は、残置ピンも多く岩質も堅く、快適に登れる。約35~40m直上するとビレイポイントがある。
2ピッチ目は、最初左に約3~4mトラパースをすると泥付きの岩が見えてくるこのピッチは2級位なので歩いて上まで行けるが、ピンの数が少ない。右の岩の方に二本位打たれていた。
3ピッチ目は、最初右にトラバースをする。ビレイポイントがルンゼの所なのでカンテをまわりこんでフェースに出るような感じになる。フェースに出ると、上の方にピンが見えるので、後は直上すればビレイポイントに着く。このピッチになって、少しずつだが浮き石が増えてきた。
4ピッチ目は、ルート図と少し違ってフェースの所で一度ピッチを切る。特にこのフェースは問題はなかった。
5ピッチ目は、ルートの核心部があるピッチだが、リードの宮城君はAOの場所をフリーで直上していた。宮城君によれば、5級位ではないかと言っていた。自分は残念ながらAOで行ってしまった。
6ピッチ目は、また泥付きの岩を直上する。凹状部になっているので少しじめじめしている。少し上がると右に凹角が見えてくる。普通はここでピッチを切るのだが、自分のミスで更に上に行ってしまった。ピナクルを右手に見ながら、今度は快適なフェースが現れる。上がっていくと、だんだんとザイルが無くなり、ついにビレイポイントを作るはめになってしまった。ハーケンを打つ場所がなかなか無く、打つと岩が崩れてしまうので結構苦労した。
7ピッチ目は、草付きの場所を上がっていくと終了点が見えてくる。ここは特に問題はないが、石コロが結構落ちているので落石に注意したいところだ。
終了点で木元氏らと交信をとる。どうやら無事に着いたらしい。「そっちの方が早く降りれるからビールを買っておいてください」と、裕二郎さんの声が聞こえた我々も飯を軽く腹に詰め込み、北稜を懸垂下降で降りる。

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