1991/5/3～5
メンバー：鈴木（博）・三好・高岡・木元 木元 記
5月3日午前9時、ロープウェイとリフトを乗り継いでで八方池山荘に着く。天候は悪いが 移動性高気圧が近づいているので夕方には晴れるだろうと信じ唐松岳方面に向けて出発する。
辺り一面新雪で、他のパーティーとラッセルを交代しながらゆっくりと進んでいく。とても5月の山とは思えない。
この時点で我々は当初予定していた、1峰尾根はあきらめ3峰A B Cの内の2ルートを登ろうという計画に変更した。その為にその日は鹿島鎗パーティーと共に唐松岳山荘まで進む事になった。
しかし登るにつれて風は猛烈に強くなり、天候もなかなか回復しない。やむをえず引き返して比較的風の当たらない場所にツェルトを張ってビバークをする（15時半）。
5月4日午前6時半。一応全員で3峰B尾根を登ることにして最小限の装備を持ってビバーク地を出発する（鹿島槍パーティーは我々より一時間半位先に出発していった）。この日は快晴で昨日の吹雪はうそのようだった。
しかしこの日は、雪の状態、時間その他を考えてB尾根は中止し、尾根道を1峰まで往復して来ただけでおわった。
5月5日は2時半起床、4時半出発、5時半には3峰各ルートヘの下降点に着き、デブリのある斜面を下降する。
B尾根の取り付きにいるパーティーからコールがかかってきた。よく見るとそのコールの主は鹿島鎗にいったはずの立木さん達3人だった。昨日は2峰センターリッジとB尾根を登り、鹿島は中止して今日はA尾根を登るということだった。
6時に登攀を開始する。登り始めはブッシュが多くて苦しかったが、途中のチムニーを超えた辺りから雪稜の部分が多くなってきた。それほど難しい所はなかったが、4人だったので時間がかかり、全員が3峰の頂上に着いたときには13時をまわっていた。
14時に唐松岳山頂でA尾根パーティーと合流し、そこで話し合った結果、今から撤収して降りれるだけ降りてしまおうという事になった。
それからはもう走るように下山し、明るいうちに麓のペンション街に着いた。その晩は白馬の居酒屋でとてもうまい酒を飲めて、楽しく春合宿をしめくくることができた。
