つづら岩

1990/4/15
メンバー:江本・長谷川・鈴木(博)・立木・小宮・村林  村林 記


8時立川駅集合、11時つづら岩着。
前夜現着の江本さん長谷川さん、私達が到着する頃は既にウォーミングアップも充分の様子で岩に取り付いている。
遅れたスタートを取り戻すため、我々は身支度ももどかしく一般ルートヘと向かう。鈴木さん小宮さんがトップロープで登り、軽くクリアしての快調な滑り出し。
久し振りのゲレンデで緊張気味。と言う立木さんにリードをしてもらい、ビレー解除を合図に私も登り始める。外見より登り辛いが、思ったよりホールドは取り易い。
1ピッチをクリアしビレーを取り直す。カラビナに旨くロープが掛らない、岩の中腹でのザイルワークに高度感も加わって緊張する。
そして2ピッチヘ。あと僅かのところでスタンスを崩す。瞬間、宙に身体が舞い思わず側の木を掴み、体勢を建て直す。そのまま頂上へ。
抜けた。
振り反れば、連峰の黒い波が眼前に迫る。暫くの間小休止をしてその快感に浸ってしまう。
立木さんトップで、鈴木さん小宮さんは、左サイド5級ルートヘ挑む。この頃から降り始めた雨で、休憩の続いた私も、鈴木さんのリードでおけらルートを登る。続いて江本さん。
小雨が土砂降りに変わる頃、ものともせずに人工ゲレンデヘ消えていった面々。流石よく登る。よく遊ぶ。
夜、今日一日を思う。「何で自分はこんなところに‥」岩の上でそう思う。ザイルを結んでくれる人への信頼感が私を変える。人というものが信じられてくる。
いつも、そんな思いが心を過ぎる。

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