源次郎沢

1989/11/23
メンバー:宇賀田、関、他1名  関 記


突然決まったこの山行。参加人員、決行か、中止かなどはっきりしたのは、当日の朝、という超ルーズ計画であったが、集合場所にはおおむね10時に面子もそろい、いざ出発。が、車の中でもハイキング、ゲレンデ、沢登りの3者3様の意見が出て、Discuss.Discuss.とりあえず戸沢へ行く。
車の中で源次郎沢に決定されていたので一路目的地へ。
私は、地下足袋は持っているがワラジがない(富士見小屋で売っていたのでアテ込んでいた)ので、もういいや、と開き直っていつものジョギングシューズで歩き出す。テラテラと光る岩をいちいち靴でこすってみては足をすすめて、他の二人は時間を心配する。ふと気がつくと後ろから2入組が歩いくる。私達より数段大きなザックを背負っている。一人は大江千里にそっくり、もう一人はDaved Bowyにそっくり、といっても20才ぐらい。(以降、大江とD.B.Y:Youngと略す)ブロック塀の様な5m位の滝の前で一緒になり、宇賀田さんは得意な英語で世間話をはじめる。
カルガリー大学で山岳クラブに所属しているというD・B・Yはカナダ人大学生。岩にとまったトカゲの如く、コーワーイ、死んじゃうー、などと叫ぶ私を尻目に3人の英会話はつづく。
イケナイことと知りつつ看板をとめてあるピンに左足をかけチョンボしてロン。
後にD.B.Yがノーザイルでするするとつづいてきて、ザックを上げはじめ、こちらは3人そろったところで先を急ぐ。
1回登るごとに“今日のエネルギーはイマので全部使い切っちゃった”といっている私に、またしても1日の食事を全部こなしてくれそうなでっかい岩!!が立ちはだかる。
左の方が楽そうだけれど、人の登った跡がないからやめろとはご尤も。右手にとりついて不慣れな回収を終え、トラバース(ここがけっこうコワかった)に入ろうとすると、背後でガラゴロ岩の落ちる音に続いて人の叫び声。岩の上で急になり、じっと音の途絶えるのを待ってからのこのことゴール。
小屋のビールを期待して尾根道を小走りに歩く3人だが残念でした。小屋はお休み。それじゃ下で飲むか、と下り。急なザレ場とドロンコの坂。私の一番嫌いなやつ。日が落ち始めているのでひたすら歩いているつもり。ときどきスライディングなどしながら……とうとう日が落ちて足もとが真っ暗になってしまった。
ヘッドランプは電池があまりなく心もとない。四苦八苦しながら戸沢に到着。冬物語を飲みながら帰路につく。おいしかった。

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