イワナのテンプラを食べに行こうから始まって確実に釣れる計画を立てた。
メンバーはB会のお二人とM会のお二人の合計5名。
5/29 駐車場(7:40)-(9:47)ゴルジュ終了-(11:50)カケス沢出合
5/30 幕営地(7:50)-(10:35)石門(11:03)-(11:30)幕営地-(13:32)駐車場
大行沢の下部ゴルジュは4年前に増水敗退している。今回の天気も金曜の東北道が雨に降られての運転だったため、ダメなら登山道で幕営地までワープする気満々だった、少なくとも高坂車は。
キャンプ場手前のトイレのある駐車場で前夜泊の頃には雨が上がっていたので、翌日の水量は微妙だ。
(5/29) 大行沢に掛かる橋の近くの踏み跡から入渓する。ナメとゴーロを少し歩くと、直ぐにゴルジュになった。
ヘツリはネットの情報の通りに滑る。泳ぎのためにネオプレーンで臨んで来たので、取り敢えず胸まで浸かったところ、それほど水温は低くはなかった。Sけんさんを筆頭に、Yさん、K君もゴルジュ通過に意欲を見せる。
唯一薄着で来たBさんは林道で行くとのことで、カケス沢出合いで落ち合うこととした。
前回敗退した時より水量は少ないようで、幸い、泳ぎの部分はロープを出す程ではなかった。ヘツりは最初から諦めて、泳ぎ主体の遡行となった。
どうにも登れなさそうな滝に出合い(ネットの記録では左壁からシャワーもある)、K君が右の泥壁から上がってトラバースしてからフィックスを張ってくれた。フィックスの垂れた場所はツルツルの岩が露出しており足場がない。後続はゴボウで登る羽目になった。
2時間弱程ゴルジュを堪能した後で雨がパラパラと来た。巨岩がちらほら出てきたのでもう悪いところはないのだろうが、Bさんが幕営地で待っているだろうし、そろそろ登山道にエスケープしたい。すると左岸の傾斜が緩くなったところで釣り人に遭遇。聞くと50mくらいで登山道に上がれるとのこと。お礼を言って沢から離れて登山道に乗った。
暫く沢から離れ、また降りてくるところで「天国のナメ」が目に入って来た。踏み跡を辿って再度入渓。魚影が走ったのでちょっとの釣りタイム。K君、Yさんが一匹ずつ上げて、あとは出合いまで。本来はナメを堪能するところではあるが、先ほどのイワナでもはや全員トロ場にしか目が行かない。
カケス沢出合いでBさんと合流。ここでは大行沢が右の樋ノ沢と左のカケス沢に分かれる。その間にはタープ二張は余裕の優良物件があり、前回同様にここを泊地とした。
タープを張って薪を集めてから全員で樋ノ沢にイワナの調達に出掛ける。
自分はテンカラから餌に切り替えて、なんとか2匹を確保。合計で16匹を釣り上げたが、出合手前で釣った2匹を幕営地にデポしていたら、野生動物に取られてしまっていた。尤もイワナより穴を開けられたビール二缶のダメージが大きい。
さて、これからが今回のメインイベントである。焚火組とイワナ捌き組がそれぞれの作業をこなし、テンプラ宴会の開始。採取したウルイのお浸し、イワナの刺身から始まり、イワナと野菜のテンプラで日本酒が進んだ。
(5/30) 5時起床。朝食のイワナ飯はお酒がないのが寂しい。
動物に荒らされないように荷物を纏めて7:50に出発。
最初の3mほどの滝は釜も浅く、左岸の尾根から巻いた。ゴルジュを暫く進むと、登れそうにない立派な2段の滝にぶつかった。右岸の尾根からK君が巻き道を探すも、どうも上がりすぎている様子。自分の記憶が蘇ってきて、少し戻ってから二段目の落ち口の高さにトラバース出来る箇所を見つける。ひと足が嫌らしいのでロープを出した。
続く小滝も2ヶ所ほどロープを出す場面があった。大行沢のゴルジュと違って乾いた岩は滑ることが無く、脆くもなくて登りやすい。
一ヶ所現れた雪渓も、沢靴のまま藪とのコンタクトラインで通過できた。
そして石門に到着。ここで遡行を終了して登山道から幕営地に戻る。
撤収して、1時間半程で車に戻った。
今回は総勢5人のユルフワ宴会山行。沢初めはこう願いたいものだ。前回敗退した下部ゴルジュを今回は遡行出来た訳だが、これは遡行した4人共が、楽しい、行かないと勿体ないと思える内容だった。ダメなら戻ってエスケープ出来るので、次回以降も是非組み入れたい。
おまけは車移動での音楽の話。初顔合わせのBさんが私のカーナビに入っているプログレの楽曲に「懐かしい」と喜んでくれて、更にノイズを見つけると興味深々。助手席から Nurse with Wound とか Merzbow を探して掛けてました。
(高坂記)